ビール
ビール(蘭Bier、英:Beer)は麦芽由来の糖分を酵母により発酵させて作るアルコール飲料の一種である。漢字で麦酒(ばくしゅ、ビール)と表記される場合もある。
炭酸ガスに由来する清涼感とホップに由来する独特の苦みが特徴である。
日本では一年を通じて最も消費されているアルコール飲料であり、特に枝豆や冷奴とともにビアガーデンでよく冷えたビールを飲むことは夏の風物詩となっている。
概説
その歴史は古く、既にメソポタミア文明のシュメール人により大麦を使い作られていた。ちなみにシュメール人はワインの製法も開発している。紀元前3000年頃にエジプトにビールの製法が伝わった。ローマに伝えられてケルウィシア(cervisia)と呼ばれたが、ワインが盛んだったために流布しなかった。中世ヨーロッパにおいては、修道院醸造所が大きな役割を果たした。当時は、子供にもあった飲み物であると考えられていた。11世紀のドイツにおいて、その抗菌作用と独特の苦みを利用するために、ホップの使用が始まった。多くの場合、大麦の種子を発芽させ根を除いた麦芽を原料とする。発芽の時にアミラーゼという酵素が作られ、その働きにより種子に貯えられていたデンプンが糖分に変わる。酵母はデンプンは発酵できないが、糖分は発酵できるのである。
その醸造法に従い、上面発酵のビールと下面発酵のビールに大別される。
上面発酵のビールは、エールタイプと呼ばれ、ペールエール、スタウト、アルトビール、ケルシュ、ヴァイスビール(ヴァイツェン)などがある。Saccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セルビシエ)という出芽酵母を用い、常温で短い時間で発酵を行う。酵母が盛んに炭酸ガスを出すために、最終的に酵母が浮かび上面で層を作るためにこう呼ばれる。複雑な香りと深いコクを特徴にしている。一般に、上面発酵のほうが簡単に醸造できるといわれている。
下面発酵のビールはラガータイプと呼ばれ、スッキリした味を特徴にし、苦味の効いたピルスナー(ピス)などがある。ピルスナーは、チェコのピルゼンで醸造されたビールの呼称から由来する。中央ヨーロッパでは、ビールの醸造法についてはチェコをその本場として一目置く。この方法は大量生産に向いているため、日本を含め世界の大ビールメーカーの主流である。Saccharomyces carlsbergensis(サッカロマイセス・カールスベルゲンシス)という酵母を用い、低温で長時間発酵を行わせ、酵母は最的に下層に沈み込むためこう呼ばれる。
世界でもっとも多様なビールを醸造するのは、おそらくベルギーであり、マイケル・ジャクソンの精力的な活動によってベルギービールが世界に伝道されたともいわれる。ベルギービールの中でもっとも有名なのはおそらく「フーハルデン(Hoegaarden)」であろう。これは、俗に「ブランシュ(白)」と呼ばれるビールである。なお、ドイツで白ビール(ヴァイスビール)といえば、まったく別物を指すので注意を要する。ドイツではビール法によりビールを名乗る飲料には原材料の規制があったが、非関税障壁として非難され、現在は廃止されている。
なお日本の酒税法の規定では、米やトウモロコシなど麦芽以外の原料を多く使用したものを発泡酒として区別している。これはビールと比べて税率が低いため、販売価格も抑えることができ、1990年代後半から2002年頃にかけて広まったが、2003年の酒税法改正で増税された。
2003年の道路交通法改正により、飲酒運転への罰則が強化されためノンアルコールビールの需要が高まっている。これはヨーロッパでは、大人たちがビールを飲んで祝い事をする時の子どもたちの飲み物としての需要も大きい。 またヨーロッパではビールとソーダや果物ジュースといったノンアルコール飲料のカクテルも多く飲まれる。
ビールの新酒は秋初めに出回り、これにあわせて各地でビール祭りがある。もっとも有名かつ大規模なものはドイツ、ミュンヘンのオクトーバー・フェストである。
日本のビールの銘柄
大手5社(ビール酒造組合加盟) キリンビール アサヒビール サッポロビール ヱビスビール(サッポロビールが製造) サントリービール オリオンビール 地ビール(組合非加盟) 銀河高原ビール など バドワイザー ハイネケン クアーズ