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アニメ

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アニメアニメーションの略称。また、アニメーションを用いて構成された映像著作物全般を指す。日本語でアニメといえば、単にアニメーションの略であり、特に製作国は関係ない。例えばアメリカ合衆国で製作されたディズニーのアニメーション映画のことは単にディズニーアニメと呼ばれる。しかし、後述するように、日本国外でアニメ,animeといえば、日本で製作されたアニメーション作品のことを指すことが多い。本項では、日本で製作された商業用アニメについて特に記す。

日本のアニメ、anime

戦後日本においてアニメ作品の主流は他の地域と異なる方向に発達し、かつ大きな発展を遂げた結果、明らかに固有の様式をもつに至っている。これら日本製ないし日本風である“日本のアニメ”は、海外では特にanime(アニメ)と呼ばれ他のanimation(アニメーション)と区別されている。

このanimeという用語の他に「ジャパニメーション(Japanimation)」という呼び方もある。ただし、この用語は1990年ごろは北米で発生して良く使われたものの、今では余り用いられていない古い言葉である。むしろ現在では、日本人が“一般のアニメーション”と区別するための日本語になっているようである。

ちなみに、この「ジャパニメーション」という語は現在、「日本発の文化や人種」に対する「蔑称」「偏見」であるという意見が、特に海外のファンの間では支配的なようである。彼(女)ら真摯なファンは日本のアニメを anime と称し、批判的な者が Japanimation と称するという。Japanimation は、Jap のAnimation と読めるためである。ただし、北米のビデオ販売店の表記ではまだ使われているともいわれる。

日本のアニメの特徴

日本のアニメの特徴は、その成立過程に密接にかかわっているため、まず特徴を、そしてその歴史を続けて述べる。

• ほとんどがリミテッドアニメで、1秒間に使われる絵(動画)の枚数は8枚が基本であり、ディズニーアニメに代表されるようなフルアニメ作品は少ない。 • 左右に長い静止画をスクロールさせる演出が多用される。これは主に競技場の観客席やパーティ会場など、人物が多くにぎやかな状態を演出するために使われる。また、静止画そのものが使われることもある。 • 以前に使われたシーンと全く同じシーンを繰り返して使用する、バンクシステムという技法が多用される。これは、連続テレビアニメでの前回までのあらすじの説明や、魔法少女アニメの変身シーンや、主人公がしゃべるシーンなどでも使われる。 • 製作費が非常に安い。 • 内容が多種多様であり、作家性の高いものも多い。 • 1回30分(実際の映像は24分程度)の番組を毎週放映する、連続テレビアニメという形態をとる作品が多く、劇場用作品はそれほど多くはない。

歴史

詳細な歴史については、アニメの歴史を参照のこと。

それまでも劇場用アニメなどは作られていたが、最初の連続テレビアニメ番組、鉄腕アトムの放映が開始された1963年をもってアニメの創始とするのが通例である。これ以前の歴史についてはアニメの歴史を参照のこと。

このとき製作を指揮した原作者の手塚治虫は、極端に低い製作費で番組製作を請け負った。このため、アニメ製作会社は赤字経営が恒常化した。手塚は、製作費が高すぎてはどのテレビ局も手を出さないと考えて敢えて低い金額で請け負ったと説明しているが、のちに安請け合いして失敗したとも述べている。ただし、手塚の言うとおり、製作費が高かったら日本製テレビアニメ番組の製作開始は10年近くは遅れただろうという指摘もある。

製作費が回収できなかったため、再放送・海外輸出・版権ビジネス(マーチャンダイジング)による製作費回収が広く行われた。版権ビジネスは、アニメ番組のキャラクターの絵のついた製品の製造権を玩具・文具・菓子メーカーに売るビジネスである。

製作費が安いため、海外製アニメーション番組のような美しいなめらかな画像は作れなかった。絵の荒さを克服するため、脚本が特に重要視され、数回、数十回に渡って長いストーリーを展開する日本独特のアニメ番組が作られるようになった。また、安い資本で参入可能だったため、1960年代から数多くのアニメ製作スタジオが設立され、アニメ番組の本数や題材はさらにバラエティに富むことになった。

テレビアニメの成功は、劇場用アニメ映画にも広く影響を与えた。1960年代から1970年代までは、テレビアニメを再編集しただけの映画が劇場公開され、それぞれが比較的良い興行収入を得た。1980年代以降は、放映中のテレビアニメ番組の新エピソードを映画として公開する手法が取り入れられている。2000年を過ぎると、日本映画はアニメなしでは成り立たないといわれるほど、アニメ映画の比重は増加した。2002年度、2003年度の日本映画興行収入上位10位までのうち、7つから5つはアニメ映画であった。

アニメ製作の大きな変革は、主に2回あった。

最初のテレビアニメは白黒だったが、1965年、アメリカでの放映を前提として資本が集められ、最初のカラー連続アニメ番組ジャングル大帝が製作された。この後数年で他のテレビ番組と同じようにカラー化が行われ、1968年ごろにはほぼ全作品がカラー化された。

1996年、最初のCGアニメ、ビット・ザ・キューピッドが製作された。翌年、大手スタジオの東映動画は、彩色をすべてデジタル化。使用可能な色はそれまでの80色程度から1600万色に増加した。

アニメ流通の大きな変革は、1983年に登場したOVAである。これは、テレビ放映も劇場公開もされないアニメで、ビデオソフトの形で市場に流通する。家庭用ビデオデッキの普及により、レンタルビデオ店と一般消費者が購入するビデオソフトの売り上げ代金だけで製作費が可能になった。最初のOVA作品は、ダロスである。OVAの登場により、スポンサーの玩具メーカーの意向を聞かずに作品製作ができるようになったため、さらに作家性の高い作品が多く生み出されることになった。

OVAはそれまでのテレビアニメのような児童・ファミリー向けのものは少なく、それより高年齢の10代から40歳代程度の独身男性をターゲットにしたものが多い。これはそれらのビデオソフトを購入できる金を持つ層に合致するためである。この後、アニメは、児童・ファミリー向けのテレビアニメと、高年齢の独身男性向けのOVAに二極分化する時代を迎え、それは現在も続いている。OVAはテレビアニメにも大きな影響を与えた。現代ではOVA的特徴を持つアニメがテレビ放映されることもある。ただし、深夜帯だったり、ケーブルテレビ、独立UHF局での放映であることが多く、それらのOVA的特徴を持つアニメの視聴者は依然、特定の趣味者だけに限られ、他の層には広がっていない。

アニメの現在

2004年現在、日本では週に70本以上のアニメ番組が放映されているといわれる。多くは児童・ファミリー向けであり、アニメが子供のものだという認識は、ここ40年ほどは変わっていない。

子供以外の層でも、アニメに拒否感を示す者の割合は減少しつつある。これは、アニメを見て育った層がそのまま高年齢化したためである。児童・ファミリー向けでないアニメの成功例としては、美味しんぼ(1988年放映開始)、YAWARA(1989年放映開始)などがあるが、キャラクターグッズ展開などがしにくいため現在ではあまり製作されていない。

一般人でない高年齢層(おたく)向けのものは深夜帯などに放映されている。ただし、視聴者層が極めて限られ、現在でも広範囲の視聴者の支持を集めるには至っていない。

アニメは娯楽の世界だけでなく、教育などの分野にも広がっている。かつて、教育映画は実写のドキュメンタリーが主軸であったが、現在はアニメのものも増えている。1980年代は幼児向けに限られていたアニメの教育映画が、1990年代以降、中学生向け程度にまで広がった。また、歴史、人権、納税啓発、広報ビデオなどにも広くアニメが使われている。

1930年代から当時の文部省は教育映画の一環としてアニメ製作を奨励していた。また、1970年代のアニメ映画にも、文部省選定映画は多くある。このように特に日本政府はアニメを無視していたわけではないが、近年、政府組織などによるアニメの評価は近年上昇したといわれる。これは、1997年から、教育白書でアニメへの言及が行われるようになったというのを根拠としている。

2004年5月、アニメや漫画など日本のソフト産業の保護・育成に官民一体で取り組むための「コンテンツ法」が参院本会議で全会一致で可決、成立した。

数値

アニメだけを対象にした数値的な統計ははっきりとはとられていない。山口康男『日本のアニメ全史』によれば、全世界の放送局で放映されるアニメーション番組のうち60%が日本製であるといわれ、山口は日本製アニメの市場規模は日本国内では2000億円、国外で2兆円から3兆円と推定している。これには、テレビアニメ製作費、映画の興行収入、ビデオソフトの売り上げや玩具メーカーなどからの版権使用料のうち、アニメ製作会社が受け取る分をすべて含む。山口の著書によれば2003年4月現在でのテレビアニメのタイトル数は81本である。本数は増加傾向であり、この本数は史上最高である。

アニメと周辺文化

アニメは他の映像文化・児童文化・活字文化などに密接にかかわっている。特に漫画との結びつきが強い。ごく初期にはアニメは漫画映画と呼ばれた時代もあり、漫画とアニメはしばしば混同されたり同一視されたりした。現在も若干その傾向は残っている。また、アニメ化される作品の大多数は、漫画が原作である。また、原作にはほとんどが、日本の漫画、それも人気作が選ばれる。一方、漫画のほうもアニメの影響を受けつつ成長してきた。

このほか、児童文化に与えた影響も計り知れない。現在、日本に生まれて育った子供がアニメを全く見ずに成年まで成長するのはまず不可能でさえある。

もちろん、アニメは他文化に影響を与えただけではなく、多くの影響をそれらの文化から受けてきたことも事実である。たとえば、ある種の玩具や娯楽が流行し、それを題材にとった漫画がつくられ、さらにアニメ化された例がある。(『ゲームセンターあらし』など)

アニメへの批評

アニメに関する批評・評論に関しては体系的なものがあまりない。アニメ好きな大人が好きなアニメ作品について語るものか、逆にアニメに批判的な教育学者らが、アニメの功罪について述べたものが多い。前者は思い入れが大きすぎるあまり一般的でない話に走る傾向があり、対象作品を熱心に見ていないとそもそも理解不能なことが多い。逆に後者は、自説に有利な証拠を見つけようとするあまり、反例を見落としたりしたものが多い。ただしアニメは数が多すぎるため、ほとんどの見落としは故意にアニメを貶めるためのものではない。また、アニメを批評する教育学者のすべてがアニメに批判的なわけでもない。

いずれにしても、アニメはあまりにも対象や扱う内容、そして数が多くなりすぎたため、総体としてのアニメ全体を扱った批評はしにくいということはある。しかし、これだけ広範囲・国際的に浸透した文化になんらかの評価が必要なことも事実である。

ごく初期は、アニメの暴力的シーンや性的描写に批判が集まった。特にアニメにはロボット同士が戦闘をするようなものが多く、暴力的で人格形成に悪影響であるという批判が多く行われた。そのほかに多かった批判では、あまりにも商業的すぎ、番組がアニメグッズを売るための宣伝番組になっているというものだった。これらの批評は全く持って現代のアニメにも当てはまるが、40年が経過した現在、同様の批判はあまり多くは現れない。同様な批判は、輸出先の海外でもされている。

現在、特に高年齢層向けのアニメに多くの評が寄せられる状況があるが、これは児童・ファミリー向け作品にはよいものがないという意味ではない。これらの作品は一定の評価はあっても、視聴者である子供があまり積極的に批評を行わないか、行う手段を持たないために、評価が影に隠れてしまっている。高年齢化したアニメオタクが熱く語る『戦闘メカ ザブングル』(1982年)なども、当時の大人たちはあまり批評を寄せなかったのであり、『とっとこハム太郎』で育った世代が大人になったときに、彼らがそれらについて熱く語る可能性があることを考えると、批評が少ないからといってそれらの作品を軽視しないほうがよいと考えられる。

高年齢層のアニメのファン層の文化

日本のアニメのファンは、高年齢化してもアニメから離れないものが多くいた。これらのファン層をおたく、特にアニメ好きのおたくをアニメオタクと呼ぶ。これらのファンは、単にアニメを視聴したりOVAや関連グッズを買う以外の行動に出るものが多く出た。具体的には、日本独自の同人誌文化がある。好きなアニメのファンブック(同人誌と呼ばれる)を自作するという趣味を持つものが多くおり、それらのファンブックはコミックマーケットなどのイベントで頒布・購入されている。日本にはこれらの趣味者が数十万人程度いるともいわれる。このほか、アニメに声で出演する声優のファンも存在する。数は少ないが、コアなファンが多く、それらのファンのみを対象にしたイベントや声優のCDなどの販売が成立している。演技のみでなく、歌を歌う声優も多く、アイドル声優などとも呼ばれる。これらの声優のCDや出演するDVDソフトは必ず買う、有料イベントに必ず参加する、という、コアな少数のファンによってこれらの声優の活動は成立している。

日本アニメの構造

ごく一般的なテレビアニメ番組の例。

1回30分の番組を26週(半年)製作するのが通常である。これは、『鉄腕アトム』以来、テレビアニメの標準となっている。人気のある場合52週に延長されたり、逆に13週程度で打ち切られたりする。(鉄腕アトムは好評のため、193回に延長)製作側のトラブルのない限り、13週未満での打ち切りは存在しない。テレビ局の番組制作サイクルが13週(3ヶ月)サイクルなので、放映回数は13で割り切れる回のものが多いが、特別番組の関係などでそうなっていないものもある。単発アニメはかつて存在したが(生徒諸君など)、制作費が高騰するわりにキャラクターグッズ展開などがしにくいため現在ではあまり製作されない。

30分の内容はほぼ次のとおり。 • 警告(テレビを見るときは部屋を明るくして、離れて見るよう、アニメキャラから視聴者への指示がある) 5秒 • オープニング曲 1分30秒 • CM • 本編Aパート 10分 • アイキャッチ 5秒 • CM • アイキャッチ 5秒 • 本編Bパート 10分30秒 • エンディング曲 1分30秒 • CM • 次回予告 15秒

総計 24分00秒。残りはCMになる。うち、警告、オープニング曲、エンディング曲は毎回同じ画像を繰り返して使い、スタッフ名のみが差し変わる。アイキャッチはその回の映像を使いまわすバンクの1種で、次回予告では次回に放映される予定の映像を使いまわすため、実質的にはAパートとBパートの計20分30秒が新規作成される映像となる。AパートとBパートの時間の振り分けは比較的あいまいで、両者を総計して毎回同じ20分30秒になればよい。ただし、番組の総計時間が24分00秒になったのは近年で、かつては25分や29分の番組が製作された時代もあった。また、すべての作品の本編が20分30秒とは限らない。たとえばアイキャッチがない場合、本編の時間はそれなりに増える。テレビ局のCMは15秒単位で作成されるため、それぞれのパートの総計は15秒単位となる(例:警告とアイキャッチの総計は15秒、オープニング曲は1分30秒)。再放送時は、オープニング曲や次回予告がカットされ、そこにCMが挿入されることも多い。テレビCMが入らないNHKで放映されるアニメも現在では同じように24分で製作され、余った時間は視聴者からのイラストを紹介したり、5分の帯番組とつなげて30分にして放映されている。これは、放映権を民放や海外に売る際、長さが異なると障害になりやすいためである。この映像に、声や音楽を入れて、番組は完成する。声は声優と呼ばれる声だけで出演する俳優がキャラクターごとにつく。番組内の音楽は、テーマ曲を含め、ほとんど新規に作曲され、のちにサントラ盤が作られる。アニメの場合、キャラクターグッズの一環として、番組のサントラが作られる率は非常に高い。

以前はセルと呼ばれる、透明なフィルム状のシートに描いた絵を取替えながら撮影する制作方式がとられた。1997年以降、彩色に関してはデジタルで行われるものが多く、セルを使うアニメのほうが少数派である。

OVA、映画は時間の制限はないが、OVAはテレビアニメと同じように主題歌込みで24分程度を1エピソードとした数本単位で製作されることが多い。これは、のちにテレビ局に放映権を売るときのことを考えているためだともいわれる。映画は数分の短編から2時間の大作までさまざまである。教育映画では10~20分程度の作品が多い。

日本のアニメと海外アニメーション作品の違い

『鉄腕アトム』の時代から、アニメはキャラクターグッズ化によって製作資金回収を行うという独自のシステムが形成されていた。鉄腕アトムの製作者手塚治虫は、ディズニーアニメの販売戦略を真似たともいわれるが、日本のアニメはディズニーのそれとは別の道を歩むことになった。

現代、ディズニーアニメは製作費が高騰し、全世界で配給して多くの年齢層の観客をとりこみ、できるだけ多くの興行収入を確保するというシステムになっており、それに伴ってストーリーや題材も当たり障りがなく、どこからも苦情が来ないようにあえて工夫されて作られているものが多くなりつつある。

これに対して日本では、ディズニーのようなアニメの巨人が存在しなかった。多くのアニメスタジオが競って作品を作ったため、作家性の薄いもの、強いもの、個性的なもの、平凡なもの、当たり障りのないものなど、おびただしい数と種類のアニメ作品が生まれた。現在も少人数、低予算で製作されるという点は変わっておらず、これが欠点で武器でもあるという点も変わっていない。少人数で作られるゆえの作家性の高い作品、低予算であることから生まれるおびただしい数の作品は、現在でも日本のアニメの特徴である。

アニメの輸出

アニメの輸出について、詳細はアニメの歴史を参照のこと。

アニメはごく初期、1963年から日本国外に輸出されていた。最初に輸出されたアニメは『鉄腕アトム』で、日本での放映開始から8ヶ月後に、アメリカ合衆国のNBC系列局で放映された。この後もアメリカや北米向けの輸出は続いており、輸出金額では過半数が北米向けが占めるとも言われる。

また1970年代には、ほとんど時差無くして北東アジア圏、東南アジア圏にてアニメが放映された。 だが同時に現地人によるアニメの日本文化の影響が強い表現や、性的な物を示唆する表現は徹底的に排除される傾向にあった。 1980年代になると、東南アジア圏では性的な表現を除き、日本文化的な表現も受容されつつあり、再評価されている。 好まれるアニメは日本人のと大して変わらず、また"ドラえもん"は教育的であるとさえ言われた。

だがこの時代における北東アジア、東南アジアへのアニメの輸出は、さほど日本でアニメの国際化に寄与したと言う評価は得られなかった。 現在においては香港、タイ、台湾などではほぼ1週間程度の時差で日本で放映されているアニメが放映されており、文化的な距離を縮めつつある。

ヨーロッパへの輸出は1970年代に開始された。アニメは製作費を短期間で回収するために、安価で多くの国へ輸出する販売戦略がとられたため、放映先は世界各地に広がった。現在では、北米、南米、ヨーロッパ、南アジア、東アジア、ロシア、オーストラリアなど、放映地域は全世界に広がっている。ただし、具体的な統計などはとられていない。

輸出先では内容の大きな改変が行われることが多い。特に暴力的なシーンについての反応は、日本より海外で拒否反応が激しいことが多い。また、日本製だということで警戒されることもあり、スタッフ名が削除されたり、現地風に書き換えられたりして放映され、当の視聴者が日本製だと知らないでいることも多い。

動物アニメや世界名作ものは比較的広い地域で受け入れられているが、日本の生活風景が出るもの(『ドラえもん』など)や、特定の国を扱ったもの(『ベルサイユのばら』など)は、受け入れられるかどうかは国によって大きく異なる。また、日本で特に評判にならなかった作品が、特定の国だけで爆発的な人気を呼ぶこともある。

海外での主な評価

日本のアニメは前述したとおり、外国では暴力的・性的なシーンを含むために多く批判される。また、アニメに登場するキャラクターの容姿が幼児に見え、幼児性愛好者を増長させているとの指摘もされる。しかし乍ら、日本において幼児性愛好者が起こした犯罪は他国と比較して圧倒的に少ないとの指摘もある。この問題は現在も議論中であり、結論は出ていない。

逆に、フランスの美術評論家エルベ・シャンデスは、アニメを中心とする日本のおたく文化を二一世紀のジャポニズムと評し、これらの文化が欧米の文化に大きな影響を与えていると主張し、おたく文化を擁護した。

北米のファン活動

この小項目では主に北米でのファン活動について述べる。日本で紹介される海外でのアニメの評価は、これらのアメリカ合衆国の熱心なファンの反応や活動であることが多い。もちろん、アメリカは金額で最大の輸出先でもあり、日本アニメのファンも多い国ではあるが、それらの評価は日本と同様、高年齢向けアニメの評価が相対的に高いほうに偏っていること、実際のアニメの輸出先はアメリカだけではないこと、児童・ファミリー向け作品も数多く放映されているが、それらの作品への評価は日本と同じように少ないことにも注意する必要がある。

アメリカでの日本アニメのファン活動は1976年にテレビを録画したアニメの上映会が始まることによって開始された。1980年代まではおおむねこのような活動がさささやかに行われていたが、映画AKIRA(1988年)が1989年に世界公開されたことを発端に、日本には高年齢層向けのアニメが存在することが知られ始めた。AKIRAは規模は小さいとはいえ芸術系映画専門館で世界公開されたため、世界各地にファン層が広がり、また、アニメは芸術作品であるという見方もされるようになった。上映はささやかなものだったが、観客たちには確実に強い印象を与え、日本と同じように熱狂的なアニメファンを産むことになった。ただし、そのファン層は日本と同じように一部に限定され、それ以外の層への浸透はまだまだ進んでいない。一部のアニメファンサイトはアメリカ共和党の政治家にアニメファンが居る事を知ると狂喜してネット中にその事実をばら撒いた。逆に言えば、それほどアニメファンは一般的でなかったということでもある。

これらの熱心なアニメファンは、現在でもアメリカ合衆国に多い。多くは、放映されている作品や、北米でソフト化されている作品だけに飽き足らず、日本で放映中のアニメをほぼリアルタイムで字幕つきで見る、ファンサブ(fansub)という活動を行っている。これは、日本で放映されたテレビアニメのビデオテープを入手し、自作の字幕をつけて上映したり配ったりするというもので、それらの活動に参加していれば、日本での放映の翌週に、手製字幕入りの日本アニメを見ることができる。しかし当然ながら、これらの活動は確実に両国の著作権法に触れる。初期は大学サークルが学内のホールを借りてささやかに上映会を行うといった形式の活動が主であったが、21世紀になるとそれらの字幕入りのアニメが、データの形でインターネットを通して流通するという事態にもなっている。これらの活動を行っているファンたちは、告発例などが皆無に近いことから、自分たちの活動は黙認されていると主張しているが、日本国内のアニメ製作スタジオの見解は明らかに異なる。

東アジアでは、正規な契約の基にテレビ放映されている作品もあるが、無許可で現地語字幕付きのDVDなどが作成されて流通しており、問題になっている。また、ファンサブ活動によって作成されたデータも、違法に全世界で流通している。

ファンサブの活動はまた、アメリカで放映されている作品が大幅に改編されたものであるということをファン層に知らしめることにもなった。アメリカ人のファンたちは、ファンサブ活動で編集されていない日本版『科学忍者隊ガッチャマン』や『宇宙戦艦ヤマト』を見、自分達が見せられていたものがまがい物であるという認識を強く持つようになった。実際にはこれらの改変は日本側の了解のもとに行われたものがほとんどだが、ファン層はオリジナル日本版のほうがはるかに高品質な作品であり、それらがまともな形で導入されないのは日本文化に対する冒涜であると主張している。輸出の際の改変は現在も行われているため、これらの批判は現在でも行われている。

アニメのジャンル

対象層別

幼児向けアニメ子供向けアニメ少年向けアニメ少女向けアニメ • 男性向けアニメ • 女性向けアニメ • 成年向けアニメファミリー・一般向けアニメ

ジャンル・題材別

SFアニメロボットアニメ魔法少女アニメハーレムアニメ18禁アニメ

代表的な作品

これ以外のアニメはアニメ作品一覧を参照のこと。
鉄腕アトム鉄人28号シンエイ動画制作 • ドラえもんクレヨンしんちゃんタツノコプロ制作 • ハクション大魔王タイムボカンシリーズ • 科学忍者隊ガッチャマンマッハGoGoGo宇宙戦艦ヤマト風の谷のナウシカスタジオジブリの作品 • 天空の城ラピュタとなりのトトロ火垂るの墓魔女の宅急便もののけ姫千と千尋の神隠しサンライズ制作 • 機動戦士ガンダム装甲騎兵ボトムズガイナックス制作 • 新世紀エヴァンゲリオン王立宇宙軍~オネアミスの翼トップをねらえ! • 日本アニメーション制作 • 世界名作劇場 • エイケン制作 • サザエさん東京ムービー制作 • 名探偵コナン

関連項目

アニメの歴史漫画 • スタッフ:監督 - 脚本家 - 声優 - 原画家 - アニメーター • キャラクターデザイン • 制作過程:絵コンテ - セル - 背景- 動画フルアニメ - リミテッドアニメ • 媒体:テレビ - OVAコスプレアニソン歌手UHFアニメ特撮アホ毛

アニメ製作関係者一覧アニメ製作会社一覧アニメ作品一覧アニメキャラクター




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