ギャンブル
ギャンブル(賭博(とばく)、博打、博奕、ばくち)とは、金銭や品物などの財物を賭けて偶然性の要素が含まれる勝負を行い、その勝負の結果によって賭けた財物のやりとりをおこなう行為の総称である。人の心をくすぐり、時に中毒や依存状態になる人もいる。
日本語において「ギャンブル」「博打、博奕、ばくち」「賭博」の各語は、その意味するところが多少異なっていると一般には考えられている。 日本において「賭博」は刑法によって(一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときを除いて)禁止されているが、賭博にはあたらないものの賭博的な要素を持つ遊技を指して「ギャンブル」と呼ぶことが多い。
また、各種商品相場の先物取引や株式の購入など、通常であれば商取引の範疇に含まれる行為のうち、投機と呼ばれるハイリスク・ハイリターンな取引(当たれば巨額の利益が得られるが、相場の値下がりなどによる投資額の損失リスクが高いもの)については、広い意味での「ギャンブル」に含むことがある。
日本におけるギャンブル
日本では、地方自治体などによって主催される(いわゆる)公営ギャンブルや、 宝くじ・サッカーくじなどの公営くじのほか、パチンコなどの各種遊技が行われている。
公営ギャンブル
現在公的に認められ、運営されているギャンブルは 競馬 競艇 競輪 オートレース の4つに限られている。これらの公営ギャンブルでは、勝馬投票券(競馬)、勝舟投票券(競艇)、勝者投票券(競輪、オートレース)(以下、投票券と略する)が販売されており、勝利馬(選手)を予想した投票券を購入し、予想が的中すれば、配当金を受け取ることができる。
日本で販売されている投票券には、大きく次の種類がある。 単勝式 複勝式 連勝複式 枠番号連勝複式 馬(選手)番号連勝複式 拡大馬(選手)番号連勝複式(通称「ワイド」) 三連勝複式等 連勝単式 枠番号連勝単式 馬(選手)番号連勝単式 三連勝単式等
ただし、2004年1月現在、競輪においては単勝式と複勝式は発売されていない。
投票券はいずれも、 未成年者 学生・生徒 は購入並びに譲受が禁止されている。(ただし、競馬については競馬法が改正されたため2005年1月1日より学生・生徒に関しては勝馬投票券の購入並びに譲受が可能となる。)
地方競馬など公営ギャンブルは、長年にわたり地方自治体の貴重な収入源となってきたが、近年、一般大衆の「ギャンブル離れ」の影響を強く受けて不採算化が著しく、競馬などの公営ギャンブル事業そのものを廃止する事例が出始めており、また、財源難に苦しむ地方自治体を中心に特別法の制定による公営カジノの設置を求める動きがみられる。
宝くじ・サッカーくじ
宝くじは当せん金付証票法を準拠法とし、都道府県知事又は指定都市によって行われる富くじの一種である。 宝くじ(ナンバーズ、ミニロト、ロト6などの数字選択式全国自治宝くじを含む)は、的中率が低いなどのことがあり、購入者の制限がない。 日本国内で外国のくじを購入すると刑法によって罰せられる。また、2001年よりJリーグを対象としたスポーツ振興くじ(toto)も日本で行われ始めた。スポーツ振興くじは19歳未満の購入ならびに譲渡が禁止されている。
その他のギャンブル
ギャンブル的な要素を持つ遊技としてはパチンコ、パチスロが広く知られているが、これらは麻雀店(雀荘)などとともに「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」によって「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」として規制を受けており、適正な営業をする範囲では賭博には当たらないとされている。しかし、特にCR機(玉を貸し出すためのプリペイドカードを読み取らせるパチンコ機)の導入以降、1回の大当たり(特賞)の入賞球を増やしたり、確率変動(確変)の導入により、大当たりの確率を高めたりして、代わりに特賞以外の入賞球を減らすなど、射幸心を煽る傾向にある。そのため、確変・特賞が続けば大量の入賞球が獲得できるが、そのための投資も大きい、いわゆるハイリスク・ハイリターンとなり、ギャンブル性が増大しておりパチンコ税の導入の必要性などが議論されるようになっている。また、麻雀店(雀荘)などにおける麻雀も一般にはギャンブル的な要素を持つ遊技として認識されているが、金品のやりとりを伴わずに純粋に競技として行う場合のほか、 一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは賭博とはならない。 しかし、高額な金品を賭けた場合などには賭博として摘発されることもある。
このほか、換金できないチップを用いて店内に設置したルーレットなどで遊ぶことでカジノ的な雰囲気を楽しむことができるカジノバーなども存在している。 また、これら合法的なカジノバーを隠れ蓑に、ヤミのカジノが開帳されることもあり、これらは賭博として摘発されることもある。
なお、パチンコ店や雀荘などは風営法によって18歳未満の立ち入りが禁止されているほか、営業時間などの制限がある。
業として行われるもの以外でも、偶然性の要素が含まれる勝負を行うゲームについては全てギャンブルの対象となる可能性がある。たとえばすでに挙げた麻雀のほか、囲碁、将棋、花合わせやこいこいなど花札を使って行う各種のゲーム、ポーカーやブラックジャックなどトランプを使って行う各種のゲーム、ちんちろりんや 賽本引(さいほんびき)などサイコロを使って行う各種のゲーム、 おいちょかぶ、バカラ、手本引(てほんびき)などのゲームがギャンブルの対象として知られている。
また、スポーツの結果を利用して行われるギャンブルもある。 野球の結果を利用した野球賭博、サッカーの結果を利用したサッカー賭博(トトカルチョ)などがある。 スポーツの結果を利用したギャンブルの場合、チーム間の実力の差によっては勝敗結果が容易に予想できるため、ギャンブルとしての面白味に欠け、賭けが成立しない場合がある。そこで、結果にハンディキャップをつけたり、 配当に変化を付けるなどの操作が加えられ、より偶然性を高めることがある。 スポーツの結果を利用したギャンブルが露見した場合、これらの操作が 賭博場を開帳し、又は博徒を結合して利益を図ったと認定され、賭博として 摘発されることがある。
このほか、公営ギャンブルの結果と配当を利用して行われるノミ行為もあるが、 各公営ギャンブルの準拠法によって禁止されている違法行為である。
関連法律
刑法 第2編第23章 賭博及び富くじに関する罪 (賭博) 第185条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。 (常習賭博及び賭博場開帳等図利) 第186条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。 2 賭博場を開帳し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。 (富くじ発売等) 第187条 富くじを発売した者は、二年以下の懲役又は百五十万円以下の罰金に処する。 2 富くじ発売の取次ぎをした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。 3 前二項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、二十万円以下の罰金又は科料に処する。 競馬法 日本中央競馬会法 モーターボート競走法 自転車競技法 小型自動車競走法 当せん金付証票法 スポーツ振興投票の実施等に関する法律 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
海外におけるギャンブル
海外では日本とは比べ物にならない多種多様なギャンブルが存在する。もっとも有名なものはカジノである。またブックメーカー(bookmaker)なども存在し、日本とは異なり民間が運営しているのが多い。また、日本にもあるパリミュチュエル方式(parimutuel)でも、日本より種類が豊富である。一方でイスラム教圏では宗教上、ギャンブルを行うことは戒律違反であるため、ギャンブルそのものが無い。競馬などは存在するが、これらは単にスポーツであり、ギャンブルの為のものではない。勝ち馬を当てるゲームはあり、勝ち馬の予想を当てると賞品がもらえる。しかし、お金を賭けているわけではないのでギャンブルではない。
ギャンブルに関するその他の情報
作家
阿佐田哲也
映画
麻雀放浪記