インディアン
インディアン(英語でIndian)は、南北アメリカ州の先住民族のうち、エスキモーやアレウト族などを除いた諸族の総称。コロンブスがアメリカ海域に到達したときに、インド周辺の島々であると誤認し、その地の先住民をインディオス(インド人の意)と呼んだことに由来する。インド人(これも英語でIndian)と区別するためにアメリカ・インディアン(American Indian)、アメリンドなどとも呼ばれる。
近年、「インディアン」という呼称について差別を助長するという理由からネイティブ・アメリカンと呼び替える動きが進んでいるが、これら「アメリカ」を含む単語はアメリカ合衆国内の先住民のみを指すことが多い。一方、「インディアン」と呼ばれることに誇りをもつ先住民はこれを自称し、またその名称を替えること自体が差別的であるとする見解もある。
インディアンは南北アメリカ大陸に広く分布し身体特徴や文化に大きな違いが見られるが、以下の3つに大別できる。
アメリカ・インディアン:アメリカ合衆国に居住するインディアン。アメリカ州全体を指すこともある。 カナダ・インディアン:カナダに居住するインディアン。 インディオ:ラテンアメリカ諸国に居住するインディアン。
インディアンは、アメリカ州のほかの先住民族であるエスキモー(あるいはイヌイト・ユピック)やアレウト族などと同様に、人種的にはモンゴロイドで、北アメリカ大陸がユーラシア大陸と陸続きだった氷河期に陸地であったベーリング海を通って渡来し、南北アメリカ大陸のすみずみまで広がったと考えられている。
コロンブス以降、白人の到来によってインディアンは土地を奪われ、虐殺され、あるいは白人の持ち込んだ伝染病に斃れた。また同化政策によって地域文化が失われ、生き延びた者も混血化が進み純粋な部族は残り少ない。
長い間各国政府は法律を定め、狭い居留地にインディアンを押し込めて合法を装ったが、世界的な人権・環境保護の意識高揚に伴い、過去の搾取への保証と土地返還などの政策を強いられるようになった。しかし充分な施策がとられているとは言えない。