コンピュータ
コンピュータ(computer)は、広義には計算機、狭義には計算開始後は人手を介さずに計算終了まで動作する計算機。純理論的には、チューリングマシンと等価なものを指す。日常的にはパーソナルコンピュータ(パソコン)を指して「コンピュータ」と呼ぶことも多い。なお、日本の法律上での呼称は「電子計算機」(でんしけいさんき、略称・電算機)とされている。
ハードウェアの構造からデジタルコンピュータとアナログコンピュータに大別されるが、現在使われているほとんどのコンピュータはデジタルコンピュータである。
デジタルコンピュータは、おもに半導体を用いて作られた論理回路の組み合わせによって構成される。演算の対象は通常2進数によって表され、桁数を増やしていけば原理的にいくらでも計算精度を上げられるが、ほとんどの演算では、桁数が多くなれば必要な計算が増えて遅くなる。 対して、アナログコンピュータは、演算の対象を電圧によって表し、加減算、微分・積分演算などを電子回路の組み合わせとして構成する。演算結果は、オシロスコープやペンレコーダなどに出力される。入力の変化に対して、ほぼリアルタイムで出力が得られる特徴があり、各種シミュレーションなどに利用されたが、演算の組み替えには配線のつなぎ換えが必要であり、得られる精度にも限界があるので、デジタルコンピュータの高速化に伴って、その役割を終えた。
古くはチャールズ・バベッジによって開発された差分機関などがデジタルコンピュータの元祖であった。
現在のデジタルコンピュータは、ストアードプログラム方式で逐次処理をして駆動するノイマン型コンピュータがほとんどであるが、近年、量子コンピュータやDNAコンピュータなどのノイマン型でないコンピュータも研究されている。
コンピュータの理論的定義
コンピュータとアルゴリズムの概念の理論的な定式化は1936年アラン・チューリングによって初めてなされた。チューリングはチューリングマシンというコンピュータのモデルを提案し、チューリングマシンは停止性問題を解く事が出来ない事を証明した。コンピュータの実実装が出来る前にコンピュータの理論的定義がなされ、さらにはその限界までもが示されていた事は興味深い事である。 因みにチューリングはエニグマ (暗号機)の理論的解析に最初に成功した人物である。
チューリングマシンが停止性問題を解く事が出来ない事を証明する為に、チューリングは万能チューリングマシンの概念を考え出した。この概念はジョン・フォン・ノイマンによるノイマン型コンピュータの概念の先駆けである。
チューリング以後、様々な人がコンピュータとアルゴリズムの概念の理論的なモデルを提案した。代表的なモデルとして帰納的関数、ラムダ計算等がある。 しかし後にチャーチはこれらの概念は実は全て同値である事を証明し、これら同値な概念をコンピュータの定義として採用する事を提唱した(チャーチの提唱)。
コンピュータの歴史
BC450年 中国で算盤が作られる。 1642年 パスカルがピン歯車式計算機(加算機)であるパスカリーヌを開発。約50台が作成された。 1664年 ライプニッツがパスカルの加算機をもとに乗算機を作成。 1698年 ライプニッツが二進法を発見。 1871年 解析機関の設計者バベッジが実現を見ぬまま死去。解析機関のオペレータであるエイダは世界最初のプログラマとされる。 1889年 ホラリスがパンチカード方式の自動集計機を実現。 1936年 チューリングが万能計算機械(チューリングマシン)の論文を発表。 1942年 アタナソフとベリーが電子素子を使って演算処理をする世界初の機械 ABC を作成。 1943年 ローレンツ SZ42 暗号機によるドイツ軍の暗号を解読する為イギリスで Colossus が発明される。 1945年 ノイマンがストアードプログラム方式を提唱。 1946年 ペンシルバニア大学で ENIAC が完成。 1948年 マンチェスター大学のウィリアムスとキルバーンが、初のプログラム内蔵式のコンピュータ The Baby を発明。 1951年 レミントン・ランド社が初めて UNIVAC I を商品化。 1956年 初の高級プログラミング言語 FORTRAN が誕生。 1958年 テキサス・インスツルメンツ社のキルビーが集積回路 (IC) を発明。 1960年 ディジタル・イクイップメント社が、世界初のミニコンピュータ PDP-1 を発売。 1967年 IBM社がフロッピーディスクを開発。 1968年 エンゲルバートが、マウスやウインドウの概念を発表。 1969年 後にインターネットの母体となるアーパネットが運用開始。UNIX オペレーティングシステムの開発が始まる。 1971年 3月、米国intel社が世界最初の4bitのマイクロプロセッサi4004を開発。 1973年 11月にトンプソンとリッチーが Purdue で行なわれた the Symposium on Operating Systems Principles で Unix に関する最初の論文を発表。 1974年 4月、米国intel社が8bitのマイクロプロセッサi8080を発表。 1974年 ゲイリー・キルドールがPC用の8bitOS CP/Mを開発。 1975年 4月、ビル・ゲイツがMicrosoft社を設立。同年9月にi8080用のBASICインタプリタ発売。 1977年 アップルコンピュータ社が世界初のパソコン Apple II を発売。 1978年 シャープが日本で初めての国産パソコン MZ-80K を発売。 1981年 IBM社が MS-DOS を塔載したパソコン IBM-PC を発売。 1984年 アップルコンピュータ社が Macintosh を発売。 1991年 トーバルズが Linuxオペレーティングシステムを発表。 1994年 アップルコンピュータ社が パワーマッキントッシュを発表。 1995年 マイクロソフト社が Windows 95オペレーティングシステムを発売。 (未完)
コンピュータシステムの種類
スーパーコンピュータ(スパコン) メインフレーム(大型汎用機、汎用機) ミニコンピュータ(ミニコン) オフィスコンピュータ(オフコン) マイクロコンピュータ(マイコン) パーソナルコンピュータ(パソコン) 組み込みシステム マイコン (組み込みの意味で) 電卓
関連項目
ハードウェア ファームウェア ソフトウェア プログラミング (コンピュータ) 情報工学 人工知能(AI) コンピュータ・リテラシー
2000年問題 2001年9月9日問題 2038年問題
外部へのリンク
マイクロソフト単語帳 情報・通信事典 e-Words ASCII24 - アスキー デジタル用語辞典 情報処理概論 講義資料(関西外国語大学 短期大学部 上山清二氏作成)