実存主義
実存主義 (じつぞんしゅぎ) とは、1930年代、ドイツのマルティン・ハイデッガーやカール・ヤスパースなどが哲学に持ち込んだ実存(Existenz、元の邦訳は「現実存在」。九鬼周造がそれを短縮して「実存」とした。)が、第二次大戦後、フランスに輸入され、サルトルらによって、通俗化、イデオロギー化して広まった思想。ハイデガー、ヤスパースらの実存の哲学を主義、主張に変容させたもので、ハイデッガーらは、自分たちは実存主義者とは一線を画した。実存主義とは、機械文明の発展によって信仰を失い、神の絶対的価値が失われたことに端を発する。 もし絶対的価値基準がないなら、人間的な本質などないのではないか、ならば我々は神が望むような形ではなく、我々が自由に望むように選択(創造)できる。という思想である。
この絶対的な個人偏重(主にサルトルの思想)はすぐに構造主義によって乗り越えられたとも、また実存はごく当たり前のこととなって、取り立てていうまでもないことになったともいう。 またサルトルの定義にしたがっていえば、「実存主義とはヒューマニズムである」。とすれば、どこにでもいつでも、人がその状況と立ち向かうところ常に偏在するともいえるかもしれない。
実存主義を哲学のみならず、文学、芸術などにも拡大解釈する場合(オットー・フリードリッヒ・ボルノウなど)、パスカルやドストエフスキー等も実存主義者だと解される場合もある。
実存主義と結びついている主な思想家や著作家(アイウエオ順)
哲学者
キェルケゴール、サルトル、 シェリング、 ニーチェ、 パスカル、 ボーヴォワール、 メルロー=ポンティ、マルセル、 レヴィナス、 ヤスパース
小説家・劇作家
イヨネスコ、 カフカ、 カミュ、椎名麟三、 ドストエフスキー、 ヘッセ、 ベケット
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