台湾正名運動
台湾正名運動(たいわん せいめい うんどう)とは、台湾の人々などによって行われている運動。511台湾正名運動とも呼ばれる。この運動のねらいは、およそ次のとおりである。 台湾において、企業や団体名などに多く使われている「中華」や「中国」を、可能な限り「台湾」に変更する。 国号(国名)を、現在の「中華民国(Republic of China)」から、「台湾民国(Republic of Taiwan)」あるいは「台湾国(Taiwan)」に変更する(世界各国において、台湾人のパスポートの国籍欄が「台湾」で通用するようにする)。 憲法をはじめとする国家体制を、中国大陸再統一重視から、政府が実際に統治している台湾に根ざした現実路線に変更する。 「台湾の政府」(現在の中華民国政府に相当)の国際政治復帰を目指し、台湾の主権を回復する。
この運動のきっかけは、日本政府において、台湾人が中国人(中華民国ではなく中華人民共和国)として出入国管理されている現状にある。
1972年の日中国交正常化の際に結ばれた条約により、日本政府は、これまで「中華民国」と扱ってきた台湾を、北京政府の意向を承認して「中華人民共和国の一部」と扱うようになった。以後、台湾人が日本に入国する際に、国籍を「中華民国」あるいは「台湾」として申請しても、入国管理局官吏によって「中華人民共和国」として登録・管理されるようになった。
しかし、現実に目を向けると、台湾には中華人民共和国とはまったく別の憲法や政権がたしかに存在し、特に近年はそれらが民主的に維持されている。また、中華人民共和国政府も中国共産党政権も、台湾をこれまで一度たりとも統治したことがない。現実は、明らかに、「台湾は中華人民共和国ではない」のであり、この現実と、日本政府(さらにそれに影響された日本社会)の扱いとの矛盾が、台湾人にとっての疑問であり、そして、この台湾正名運動の原点になったとされている。
国共戦争をはじめとする歴史的な背景から、現在、台湾を統治する国家は「中華民国」となっているが、これでは中華人民共和国と誤解されやすく、さらに、台湾は「台湾」であって「中華」ではないことから、台湾を看板にすることで、歴史的背景よりも現実を重視するというのが、台湾正名運動の大きな目的である。その一方で、「あくまでも台湾は中華人民共和国の一部」と主張する中華人民共和国政府当局は、「この運動は台湾の独立を促すものだ」としてかなり警戒している。
現在、台湾正名運動にかかわっている著名人には、中華民国(台湾)元総統李登輝や、台湾総統府国策顧問の金美齢などがいる。
外部リンク
台湾正名運動 511台湾正名運動連盟
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