地熱
地熱(ちねつ)は、地球内部の熱源に由来する熱エネルギー。
地熱の発生源
地熱の発生源は地球の中心部。地球内部は 外から順に、固体岩石の地殻、一応固体岩石のマントル、鉄やニッケルを主成分とする溶融金属でできた外核、鉄やニッケルを主成分とする固体金属の内核に分かれている。地球内部で発生する熱の大半は、金属質の核内部に多く含まれるウラン等の放射性物質が分裂・崩壊する時の熱に由来する。核の温度は5000~6000℃に達している。基本原理は原子力発電所と同じであるが、発電所は放射性物質を桁違いに濃縮して使用している。
地表への熱の伝達
この熱はマントルを通って地表に達するが、熱の伝達には『マントルの対流』が大きく寄与している。すなわち マントルの最深部で核の外側と接する部分が、核の熱で暖められて3000℃まで温度が上昇し熱膨張により比重が低下する。軽くなったマントルは上昇を始め、地表近くに達し、そこで地殻に熱を与え冷えて(それでも1500℃以上ある)重くなり沈んでゆく。上記でマントルを一応固体岩石と説明したが、数万年単位で見れば、明らかに流体として振舞っている。温度の高いマントルの上昇してくる場所は一定であり、地表では海嶺となっている部分に相当する。またマントルの沈み込む場所は海溝やトラフに相当する。このマントルの流れの上に乗った地殻と地殻に接して冷えて固まったマントルの最上部(両方を合わせて『プレート』と呼ぶ)が、その下にあるマントルの流れに乗って動いたりぶつかったりすることを説明したのがプレートテクトニクスである。すなわちプレートが動く原動力も地熱である。
地熱の利用
マントルの上昇部分は地熱が豊富にあるが、アイスランド以外はほとんどが深い海底の底にあり(海嶺)利用しにくい。アイスランドは全土が地熱地帯と言っても良く、暖房や温室などに利用されている。他の場所でマントルの熱を直接利用することはほとんど不可能。そこで最も利用されるのが火山の地下にあるマグマの持つ熱を利用する方法。マグマは固体岩石の地殻の中にある溶融岩石(液体)なので、地殻深部やマントルの熱を素早く地表まで持ってくることができる。地熱の回収には、噴出する熱水や水蒸気をそのまま利用する方法と、地下に水を流し込んで水蒸気にして回収する方法などがある。日本は火山の多い土地のため、他国と比べると地熱資源が潜在する割合が高い。地熱は二酸化炭素を出さず一年を通して安定した供給が得られるため、次世代のクリーンエネルギーとして注目され、現在効率的な利用について研究が進められている。 温泉は昔から使われている地熱利用法で、人が温まる以外にも、高温の温泉では卵や野菜をゆでたりしている。(温泉たまご)