This article at Wikipedia

報知新聞

報知新聞(ほうちしんぶん)は、郵便報知新聞を前身とする日刊紙。現在のスポーツ紙としての報知新聞についてはスポーツ報知を参照。

1872年創刊の郵便報知新聞は政論新聞として知られたが、自由民権運動の退潮とともに人気が下がり、1895年、大衆紙に転向するとともに「報知新聞」と改題。1906年には夕刊の発行を開始した。明治末から大正にかけて東京で最も売れた新聞だったが、毎日や朝日の東京進出から部数を減らし、1930年には講談社の野間清治に買収され販売方針を見直したが振るわなかった。戦時下行われた新聞統合で読売新聞と合併、「読売報知」となったが、1946年に夕刊紙として独立した。しかし1949年再び読売に吸収される形となり、この年の12月30日より読売新聞系スポーツ紙として再出発することとなった。

1897年には案内広告のはじまりである「職業案内」欄が創設された。報知新聞がこの欄を創設したことの最大の功績は、掲載された校正係募集を見て入社した松岡もと子(後に結婚して羽仁もと子)が日本初の婦人記者となったことであろう。 • 1901年1月2-3日付け紙面では、有名な「二十世紀の豫言」(20世紀の予言)を発表。 • 1904年には川上貞奴の写真を掲載、これは日本初の新聞写真であった。 • 1920年には東京箱根間往復大学駅伝競走を創設した。

20世紀の予言

1901年1月2・3日付け紙面で発表された。20世紀中に実現すると思われる23項目の事柄が書かれている。科学技術に関する部分はほとんど実現したが、自然や生物学関係は外れているものが多い。内容を後述のスポーツ報知サイトから転載して説明する。

なお、旧漢字については【】内に新漢字を記し、難読語については【】に読みを記している。
十九世紀は既に去り人も世も共に二十世紀の新舞臺【舞台】に現はるゝことゝなりぬ、十九世紀に於ける世界の進歩は頗る【すこぶる】驚くべきものあり、形而下に於ては『蒸汽【蒸気】力時代』『電氣【電気】力時代』の稱【称】ありまた形而上に於ては『人道時代』『婦人時代』の名あることなるが更に歩を進めて二十世紀の社會【社会】は如何なる現象をか呈出するべき、既に此三四十年間には佛國【仏国】の小説家ジュール・ベルヌの輩【やから】が二十世紀の豫言【予言】めきたる小説をものして讀者【読者】の喝采を博したることなるが若し十九世紀間進歩の勢力にして年と共に愈よ【いよいよ】増加せんか、今日なほ【なお】不思議の惑問中に在るもの漸漸思議【ようようしぎ】の領内に入り來【来】ることなるべし、今や其大時期の冒頭に立ちて遙かに未來【未来】を豫望【予望】するも亦た快ならずとせず、世界列強形成の變動【変動】は先づさし措きて暫く【ようやく】物質上の進歩に就きて想像するに

無線電信及電話

マルコニー氏發明【発明】の無線電信は一層進歩して只だに電信のみならず無線電話は世界諸國【諸国】に聯絡【連絡】して東京に在るものが倫敦【ロンドン】紐育【ニューヨーク】にある友人と自由に對話【対話】することを得べし 携帯電話による国際電話として実現。

遠距離の寫眞【写真】

• 數十【数十】年の後歐洲【欧州】の天に戰雲【戦雲】暗澹【あんたん】たることあらん時東京の新聞記者は編輯【編さん】局にゐながら電氣【電気】力によりて其状況を早取寫眞【写真】となすことを得べく而して其寫眞【写真】は天然色を現象すべし カラー写真電送として実現。項目からは外れるが、冒頭の個所は第二次世界大戦のことか。

野獸【野獣】の滅亡

• 亞弗利加【アフリカ】の原野に到るも獅子虎鰐魚等の野獸【野獣】を見ること能はず彼等は僅に大都會【都会】の博物館に餘命【余命】を繼【継】ぐべし 自然環境の破壊ということで半分は当たっているのでは。

サハラ砂漠

• サハラの大砂漠は漸次沃野に化し東半球の文明は漸々支那日本及び亞弗利加【アフリカ】に於て發達すべし 砂漠の緑化事業ということでは半分当たり。東半球の文明は外れ?

七日間世界一周

• 十九世紀の末年に於て尠くとも八十日間を要したりし世界一周は二十世紀末には七日を要すれば足ることなるべくまた世界文明國【国】の人民は男女を問はず必ず一回以上世界漫遊をなすに至らむ 海外旅行の一般化を含め完璧に当たり。

空中軍艦空中砲臺【砲台】

チェッペリン式の空中船は大に發達【発達】して空中に軍艦漂ひ【漂い】空中に修羅場を現出すべく從って【従って】空中に砲臺【砲台】浮ぶの奇觀を呈するに至らん 爆撃機戦闘機による空爆、空中戦ということなら当たり。

蚊及蚤の滅亡

• 衛生事業進歩する結果、蚊及び蚤の類は漸次滅亡すべし 滅亡まではいかないが、衛生状態の進歩による害虫の減少ということであれば半分当たり。

暑寒知らず

• 新器械發明【発明】せられ暑寒を調和する爲【為】に適宜の空氣【空気】を送り出すことを得べし亞弗利加【アフリカ】の進歩も此爲【為】なるべし 新器械自体はエアコンディショナーとして実現。アフリカの進歩は外しているが。

植物と電氣【電気】

• 電氣【電気】力を以て野菜を成長することを得べく而して豌豆(注=そらまめ)は橙大となり牡丹薔薇は緑黒等の花を開くもあるべく北寒帶【寒帯】のグリーンランドに熱帶【熱帯】の植物生長するに至らん 電気を使うということなら、水耕栽培のようなものであれば実現。後半は品種改良や遺伝子組み替えということで考えれば半分当たり。

人聲【人声】十里に達す

• 傳聲【伝声】器の改良ありて十の遠きを隔てたる男女互に婉婉たる情話をなすことを得べし 伝声器というのは船内などの伝声管のことか。電話機に置き換えて、電話機や電話網の改良による通信品質の向上と考えれば当たり。

寫眞【写真】電話

• 電話口には對話【対話】者の肖像現出するの裝置あるべし 技術的にはテレビ電話の形で実現。実際にはあまり使われていないが。

買物便法

• 寫眞【写真】電話によりて遠距離にある品物を鑑定し且つ賣買【売買】の契約を整へ【整え】其品物は地中鐵管【鉄管】の裝置によりて瞬時に落手することを得ん 方法を別にすれば、考え方は通信販売として実現している。テレビ電話を通販ウェブサイトに、地中鉄管を宅配便に置き換えると完璧に当たり。

電氣【電気】の世界

• 薪炭石炭共に竭き電氣【電気】之に代りて燃料となるべし 電気エネルギー比率の増大の予想。ほとんど当たり。ただし、当時の話ではエネルギー源としての石油は考えられなかったのか。最後に水力発電が出るが。

鐵道【鉄道】の速力

• 十九世紀末に發明せられし葉巻煙草形の機關車【機関車】は大成せられ列車は小家屋大にてあらゆる便利を備へ【備え】乘客【乗客】をして旅中にあるの感無からしむべく啻(注=ただ)に冬期室内を暖むるのみならず暑中には之に冷氣【冷気】を催すの裝置あるべく而して速力は通常一分時に二哩【マイル急行ならば一時間百五十哩【マイル】以上を進行し東京神戸間は二時間半を要しまた今日四日半を要する紐育【ニューヨーク】桑港【サンフランシスコ】間は一晝夜【一昼夜】にて通ずべしまた動力は勿論石炭を使用せざるを以て煤煙の汚水無くまた給水の爲【為】に停車すること無かるべし 高速化のみならず、電化や快適性の向上など、方向性としては完璧に当たっている。

市街鐵道【鉄道】

• 馬車鐵道【鉄道】及び鋼索鐵道【鉄道】の存在せしことは老人の昔話にのみ残り電氣車【電気車】及び壓窄空氣車【圧搾空気車】も大改良を加へられて【加えられて】車輪はゴム製となり且つ文明國の大都會【文明国の大都会】にては街路上を去りて空中及び地中を走る 方向性としては、地下鉄、高架線もさることながら、ゴムタイヤによるモノレール新交通システムの登場を完璧に当てている。

鐵道【鉄道】の聯絡

• 航海の便利至らざる無きと共に鐵道【鉄道】は五大洲【五大州】(アメリカ大陸ヨーロッパ大陸アジア大陸アフリカ大陸オセアニア)を貫通して自由に通行するを得べし 航空の発達によって鉄道が五大州を繋ぐことはなかったが、航海が不便なものとみなされるようになった点では当たり。

暴風を防ぐ

• 氣象【気象】上の觀測【観測】術進歩して天災來【来】らんとすることは一ヶ月以前に豫測【予測】するを得べく天災中の最も恐るべき暴風起らんとすれば大砲を空中に放ちて變【変】じて雨となすを得べしされば二十世紀の後半期に至りては難船海嘯等の變【変】無かるべしまた地震の動搖【動揺】は免れざるも家屋道路の建築は能く其害を免るゝに適當【適当】なるべし 気象予測の技術は大幅に向上したが、台風を雨に変えたりというのは完全に外れである。後半の耐震設計の進歩であるが、関東地震阪神淡路大震災の被害状況からは?

人の身幹

• 運動術及び外科手術の効によりて人の身体は六以上に達す 体格の向上ということでは半分当たり。

醫術【医術】の進歩

• 藥劑【薬剤】の飲用は止み電氣【電気】針を以て苦痛無く局部に藥液【薬液】を注射しまた顯微鏡【顕微鏡】とエッキス光線の發達【発達】によりて病源を摘發【摘発】して之に應急【応急】の治療を施すこと自由なるべしまた内科術の領分は十中八九まで外科術に移りて後には肺結核の如きも肺臟を剔出して腐敗を防ぎバチルス(細菌か?)を殺すことを得べし而して切開術は電氣【電気】によるを以て毫も苦痛を與ふる【与える】こと無し 電気メス、内視鏡、局部的なエックス線照射による治療方法の確立ということであれば当たり。外科領域に移るという部分はむしろ逆で、1990年代以降は内科領域のウエイトが高くなってきている。

自動車の世

• 馬車は廢【廃】せられ之に代ふるに自動車は廉價【廉価】に購うことを得べくまた軍用にも自轉車【自転車】及び自動車を以てに代ふることとなるべし從【従】って馬なるものは僅かに好奇者によりて飼養せらるゝに至るべし 1960年代以降のモータリゼーションの到来を完璧に当てている。

人と獸【獣】との會話自在

• 獸【獣】語の研究進歩して小學校【小学校】に獸【獣】語科ありとは自由に對話【対話】することを得るに至り從【従】って下女下男の地位は多く犬によりて占められ犬が人の使に歩く世となるべし 人と獣との対話はまだまだ実現していない。2002年頃、おもちゃに近いものは出たが。後半の部分は盲導犬や警察犬などの作業犬であれば当たっているか。

幼稚園の廢止【廃止】

• 人智は遺傳【遺伝】によりて大に發達【発達】し且つ家庭に無教育の人無きを以て幼稚園の用無く男女共に大學【大学】を卒業せざれば一人前と見做【みな】されざるにいたらむ 幼稚園の用なくというくだりは外しているものの、1960年代以降の学歴社会(大学が一般化)の到来を完璧に当てている。

電氣【電気】の輸送

• 當本【当本】(注=にほん)は琵琶湖の水を用ひ米國【米国】はナイヤガラの瀑布によりて水力電氣【電気】を起して各々其全國【国】内に輸送することとなる 琵琶湖やナイヤガラによる水力発電というわけにはいかなかったが、長距離送電技術の実現ということでは半分当たりというところか。

最後は

以上の如くに算へ【かぞえ】來【来】らば到底俄に盡【尽】し難きを以て先づ我豫言【予言】も之に止め餘【余】は讀者【読者】の想像に任す兎に角【とにかく】二十世紀は奇異の時代なるべし
で結ばれている。

外部サイト

20世紀の予言(現スポーツ報知サイト内)



This article is from Wikipedia, the Free Encyclopedia. All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.


社会 • 社会政治経済産業交通教育歴史福祉医療環境環境問題市民活動平和軍事 • 芸術と文化 • 芸術文化言語宗教遊び趣味伝統芸能文学音楽美術演劇映画アニメ漫画建築スポーツゲームギャンブル食文化ファッションマスメディア出版新聞放送テレビラジオ • 世界 • 世界アジアアフリカオセアニア北アメリカ南アメリカヨーロッパ • 日本 • 日本北海道東北関東中部近畿中国四国九州沖縄 • 学問 • 学問文学哲学倫理学心理学社会学法学経済学数学物理学化学生物学地球科学医学工学 • 自然 • 自然宇宙元素気象災害海洋生物植物動物鉱物 • 技術 • 技術コンピュータネットワークエレクトロニクスバイオテクノロジー • 資料 • 索引年表365日地図世界各国関係記事人名一覧一覧の一覧