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公用語

公用語(こうようご)とは、、国際的集団など、ある集団・共同体内の公の場において用いられることが認められている言語。複数の言語が公用語に指定される場合も多い。

概要

公用語は、一つの共同体内で複数の言語が使用されている場合に、公的な分野において意志の疎通を円滑にする目的で、憲法などの法律によって指定されるのが一般的である。これに対し、方言こそあるものの、一つの言語の話者が圧倒的多数の国である場合、法律で定めるまでもなくそれが当然公用語となっている場合がある。日本における日本語がこれにあたる。しかし、圧倒的多数の同一言語話者がいた場合でも法的な定めを置く例がある。例えば韓国では、現在「ハングル専用法」(1948年10月9日公布)において「公用語は朝鮮語であり、表記にはハングルを使い、適宜漢字の併用も認める」と定めている。
一方、国内に複数の言語があるにもかかわらず、公用語を正式に指定することなく、政治的、社会的な上層階級の間で話されている言語が事実上、公用語になっている場合もある。アメリカ合衆国における英語がこれにあたる。しかし、州レベルでは、2004年現在、全50州中27州が法律で英語を公用語と定めている。この中には、英語だけを公用語とする州もあれば、英語と他の1つの言語を公用語とする州もある。しかし1998年4月に、英語だけを唯一の公用語としていたアリゾナ州の法律について、連邦最高裁は違憲判決を下している。

また、国だけでなく国際連合EUなどでも公用語は指定されている。国連の公用語は、アラビア語、英語、スペイン語中国語フランス語ロシア語の6つである。

公用語の指定に関しては様々な基準があるが、一般的にその集団内で使用する者の数が最も多い言語や高度な概念を表現しえる言語が選ばれる。しかし政治的に強い権力を持った民族の言語が多くの国民の意に反し公用語に指定されることもある。民族と言語は密接に結びつきしばしば深刻な問題を引き起こすため複数の言語を公用語に定めている国も多い。

ヨーロッパ、カナダの公用語

ヨーロッパではほぼ一つの国に一つの言語が公用語に指定されていると言っても良いが、中には同じ国に一定の勢力を保つ民族が複数存在し、複数の公用語を持つ場合がある。
例えばベルギーではフランス語オランダ語ドイツ語を、スイスではドイツ語フランス語イタリア語・(ロマンシュ語)、カナダでは英語フランス語を公用語としており、それぞれの国内では全ての公用語で情報が行き渡るようになっている。例えば国内で生産されたお菓子の内容表示なども全ての公用語で記されたり道路標識も数ヶ国語が併記されており、一見親切なようであるが反面見にくく煩雑であるとも言える。この国内の話者は自分の母語しか分からないわけではない。それぞれの民族主義がそうさせているのである。

旧植民地国家の公用語

アフリカなどの旧植民地国家では、実際の話者は極めて少数であるにも拘らず、旧支配国の言語が現在も公用語とされている事が多い。これは多くの場合その地域に多数の言語が存在し意思疎通が困難であったり、文字言語がなく文書で記述することができないためであり、そのため旧首国の言語がそのまま利用されている事が多い。
この様な国で最も力のある部族の言葉を公用語に指定した場合、部族感情や民族感情による争いが起きる事が考えられ、旧宗主国の言語を公用語として使用する事が最も妥当だと考えられる。しかし中にはナショナリズムから最も使用する者の数が多い部族の言語も公用語としている場合がある。例えば、ケニアではスワヒリ語と英語、フィリピンではタガログ語を基本とするフィリピノ語と英語が公用語になっており、これらはそれぞれ義務教育で全国に教えられている。また、これらの国には非常に多くの地方言語が存在することから、地方の言語と合わせるとこれらの民族は3つの言語を話すことになる。ただ、地方の言語には文字がないことが多く、今後消滅する事はあっても公用語になる事はないと考えられる。

EUの公用語

EUでは全ての加盟国の公用語を全てEUの公用語としている。このため全てのEUの公式文書は全てEUの公用語に翻訳されている。従って、加盟国が増えるとEU の公用語も増える。EUは加盟国の増大を目指しているものの、それに伴う公用語の増大により相互翻訳作業は級数的に増大し、微妙な翻訳表現の違いも問題化している。

公用語の役割と重要性

世界には100以上の公用語がある。公用語に指定されれば、ほとんどの場合その集団内の公的文書は、全てその言語を用いて記述されなければならない。例えば、憲法内閣の告示、行政府の末端、また議会市役所内での公的発言も、公用語に統一される。(ただし、複数の公用語を有する集団の場合、序列が存在する場合もある) そのため、公用語を、初等教育などで学ぶことを義務付ける国が多い。
日本国内でたびたび起こる英語の第二公用語論は、公的機関の英語化の現実性を欠く場合が多い。
公用語に指定された言語には決まった表記法が存在し会話言語のような方言的誤謬がない。そのためその域内は標準となる言語で統一され情報が末端まで正確に伝わることになる。このことは情報伝達の手段としては大変有効であるが、一方で公用語に指定されない少数話者の言語が人為的に消滅することとなる。逆に言えば一度公用語に指定されればなかなか消滅することはないとも言える。特に民族間の力の差による言語の消滅は憂慮すべきところである。

ウェブサイト上

ウェブサイト上では、英語が共通語とされる場合が多いが、これを公用語と呼ぶのは不可能である。なぜなら全ウェブ上において公的な場は設定されていないからである。

関連項目

共通語標準語




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