医療過誤
\医療事故(いりょうじこ)とは、医療の過程全般の結果として患者が予期しない不利益を被ることである。誤診や誤った処置、投薬等が原因となる。医療過誤(いりょうかご)、医療ミスとは、医療事故の原因となった人的なエラーである。
ここで注意を要する点は、誤診や、予期しない容態の変化・死亡も、その原因が人的エラーである場合以外には、それを医療過誤・医療事故とは呼ばないということである。 臨床診断は診察と検査で得られた、身体についての限られた情報を元にくだされる。そのため誤診は医学の限界といった性質を持つものである。ここで、当然なされるべき検査が施行されなかった場合、当然読み取られるべき所見が無視されていた場合などに過誤と言える余地が出てくる。 検査や治療に伴って合併症が発生し、患者の容態が急変することがあり得る。侵襲を伴うこれらの医療行為で身体への害をまったく無くすことは事実上困難であり、結果の完全な予測もまた難しい。医療過誤だと言えるのは、リスク回避にために当然すべき対策を怠った場合や、してはならないはずの行為を行った場合などとなる。また、事前に合併症のリスクを説明していなかった場合は、過誤とは言えないものの医療者側の過失と言える余地が残る。
これとは逆に、人的なエラーが発生した(医療過誤が発生した)ものの結果として不利益は生じなかった(医療事故には至らなかった)という状況も考え得る。このような事象はニアミス、とくに看護学においてはヒヤリ・ハットと呼ばれる。ハインリッヒの法則によればひとつの重大事故の陰に30倍の軽度事故と300倍のニアミスが存在するとされるため、このヒヤリ・ハット事例の収集と分析が医療事故の予防において重要視されている。
医療事故の発生が医療機関外部に明らかにされることは従来稀であったが、近年情報開示を求める議論が高まっている。報道される頻度や訴訟件数は増加傾向にあり、医療機関では診療録(カルテ)の開示が制度化されつつある。
主な医療事故