強相関電子系
強相関電子系(Strongly correlated electron system):電子ガスモデルを考える時、電子の密度を担うパラメータrsにおいて、rsの値が大きい領域(この場合、電子密度は低密度領域)で、電子相関の影響が顕著に現れてくる。電子相関の影響が強くなる系を強相関電子系と言い、いわゆるバンド理論を出発点とし、一体近似を前提とするバンド計算などは正しい結果を与えなくなる。また次元が低いほど電子相関の影響は強くなる。
強相関電子系の例
ウィグナー結晶が出来るような低密度系(rsは100程度以上)や、2次元電子系(→量子ホール効果)。また、遷移金属酸化物は電子相関の強いものが多い。遷移金属酸化物で価電子数が奇数となる場合、バンド理論からは金属になることが予想され、バンド計算の結果も金属となるもので、実際は絶縁体となる系(モット絶縁体)が存在する。その他にも、4f、5f電子を価電子に持つランタノイド、アクチノイドの化合物の中に見られる重い電子系や、銅酸化物を中心とした高温超伝導物質も強相関電子系である。【関連用語】 モット転移