国鉄115系電車
国鉄115系電車(こくてつ115けいでんしゃ)は、国鉄が寒冷・急勾配路線での運用を目的に1963年から製作した直流近郊形電車である。1983年までの長期にわたり、改良を重ねながら2,000両近くも製造され、本州内各地の直流電化区間で普通列車に用いられた。
初期形の多くは廃車されたが、汎用性の高さから現在でも多数が使用されている。
概要
1962年に開発された111系電車の流れをくむ3ドア車体であるが、同時期登場の113系電車同様に強化された新型モーターMT54形(出力120kw)を搭載した。更に寒冷・急勾配路線での運用を考慮し、耐寒耐雪構造、自動・半自動両用ドア、勾配抑速ブレーキを装備している。同時期に製作された113系と異なり、すべて普通車のみ製造されている。これは、投入対象路線のほとんどが普通列車におけるグリーン車需要の低い路線であったためである。
かつて臨時急行列車として運行されていた特急「かいじ」に利用した際には、グリーン車を165系のものを連結したこともあった。また1970年代の一時期、高崎線急行にこの車両を運用したケースもある。
山陽本線岡山・広島地区には3000番台車および117系からの改造編入車である3500番台車が在籍するが、いずれも片側2ドア・転換クロスシートの特別仕様となっている。
国鉄民営化後
国鉄民営化後は、JR東日本・JR東海・JR西日本が保有している。
東日本旅客鉄道
JR東日本においては、2004年現在、吾妻線・日光線・上越線・両毛線・信越線・中央本線・東北本線(宇都宮線)の各線で使用されている。しかし、宇都宮線からは2005年初頭のダイヤ改正でE231系の増備が完了する予定であり、115系列車の上野駅発着運用は消滅する見込みである。また、伊豆急行が保有する伊豆急200系の一部は、JR東日本が保有していた115系を譲受・改装したものである。
東海旅客鉄道
;JR東海の保有する車両は2004年4月1日現在以下の車両基地に配置されている。 静岡車両区・・・21編成63両配置。予備車・保留車は無い。- B編成(身延線・御殿場線・東海道本線使用)13本39両
身延線低断面トンネル対応の115系クハ・クモハ2000番台とモハ2600番台からなる編成 - S編成(飯田線使用)8編成24両
S編成には快速「みすず」として毎日1往復がJR東日本中央東線・篠ノ井線へ直通し、長野駅まで乗り入れる運用がある。
なお、このB編成は新製投入時にワインレッド色に塗色され、民営化後に順次湘南色へと塗り替えられて一旦消滅したが、1998年に身延線開業80周年記念として1年間B4編成を使用して期間限定で復活した事がある。313系3000番台の投入によって活躍の幅が狭まっているが、朝夕の通勤通学輸送において、その輸送力を発揮している。
西日本旅客鉄道
岡山電車区クモハ115形は全車モハ115形の先頭車化改造車。 A編成:4両編成13本52両 D編成:3両編成27本81両 G編成:2両編成8本16両
伯備線・山陰本線米子地区乗り入れ用。ワンマン運転可能。
クモハ114形はモハ114形の先頭車化改造車で非貫通。クモハ115形にトイレを設置。 K編成:4両編成7本28両
モハは117系改造の3500番台。