国際人道法
国際人道法(こくさいじんどうほう、international humanitarian law)という呼び名は最近使われ始めたものである。そのため、国際人道法の定義は学説上必ずしも一致していない。なお、初めて公的な場で使われたのは、1971年の「武力紛争に適用される国際人道法の再確認と発展のための政府派遣専門家会議」である。
最も広義に捉えた場合は、戦時、平時を問わず、人間の尊厳を保護することを目的とする国際法規範すべてを包括して国際人道法と呼び、国際人権法やいわゆる武力紛争法(交戦法規と中立法規から成る)が含まれる。一方、最も狭義に捉えた場合、ハーグ法とジュネーブ法に二分される武力紛争法のうち、傷病者、難船者、捕虜、文民などの武力紛争における犠牲者を保護する目的とするジュネーブ法のみを国際人道法とする。また、両者の中間に位置する定義では、ハーグ法、ジュネーブ法のいずれも人間の尊重を主目的としていることに注目し、主に戦闘手段や方法を規制するハーグ法も含めて武力紛争法全般を国際人道法と呼ぶ。