波動方程式
波動方程式(はどうほうていしき, Wave equation)は、波(波動)を記述するための微分方程式(最も基本的な二階の双曲型偏微分方程式の一つ)である。まず座標と時間に関しての未知の関数 u を考える。
ここで、
x1,
x2, ...,
xn は、
n 次元の座標、
t は時間である。この
u に関する以下の式;
が
波動方程式である。
s は、
s > 0 の適当な係数であり、波動方程式で扱う波の伝播する速さに相当する。Δ は
ラプラシアンで、
である。上の波動方程式において、
を、
ダランベールの演算子(ダランベルシアン)と言い、これを使うと波動方程式は、
と表現できる。この波動方程式を使って、波(波動)や
電磁波を記述することができる。尚、関数
u を座標と時間に関して変数分離すると、ヘルムホルツ方程式、
が得られる。κ
2 は、κ
2 > 0 の適当な係数である。この方程式を、還元された波動方程式と言うことがある。
波動力学ではシュレーディンガー方程式や、ディラック方程式などを波動方程式と言う。
時間を含まないシュレーディンガー方程式は、
であり、これは先の還元された波動方程式と同じ形をしている。ここで、Ψ は
波動関数、
m はある質点(
電子などと考えてもよい)の質量、
E は
固有値、
V は
ポテンシャルである。また、 であり、
h は
プランク定数である。
また、光子(→電磁波)を考えると光子のエネルギー E は、E = cp であり(c は光速、p は運動量)、E2 = c2p2として、E と p を量子化すると(q を座標とする)、
となり、両辺に光子に関しての波動関数 Φ を置くと、
となる。余計な係数を落とすと、
を得る。これは波動方程式となっている。一方、任意の質点(普通は電子)を出発点とする場合、
E =
p2/2
m を量子化することとなり、これからは
時間を含むシュレーディンガー方程式が出てくる。この式では時間の微分が二階ではなく、一階微分になっている。
関連項目
物理学
エルヴィン・シュレーディンガー
ポアソン方程式
ラプラス方程式