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性善説

性善説せいぜんせつ)とは、人間は基本的に、善意に拠って行動するという論理様式である。

概要

人間は社会的動物(社会を形成する事で、繁栄する動物)であるため、生まれながらにして同族の悲しみを看過する事が出来ず、また他人を慈しむ心を持っているとし、善は普遍的に存在し、無垢な人間が同族に対して害意を持つ事は有り得ないと考える性善説は、孟子によって提唱された。

これと対極にあるのが荀子の提唱した、善意は後天的に習得する物だとする性悪説であるが、この双方は完全な相互否定の関係には無い。 どちらも、孔子の思想を根底に持った、儒教における観念である。

人間賛美としての性善説?

基本的に、どちらも人間が持つ「善」というに関して述べており、善に向う・もしくは善に導くための方法や動向に付いて論じている。性善説と性悪説のいずれにしても、根底には人間は善を尊び、それに導かれるという人間賛美の姿勢が伺えるため、性善説のみが人間に対して肯定的として、人を冷笑的もしくは厭世的に否定する意図で性悪説を引用するのは、些か的外れに思われる。

性善説と性悪説の基にあるもの

人間は、生まれた時には、善にせよ悪にせよ、なんら社会性を示す事に関する言動を行う事が出来ない。 しかるに性善説と性悪説は赤ん坊を観察し続けて居ても、どちらが正しいかを計る事はできない。

性善説と性悪説の基になるのは、ある程度成長した人間に対する観察と推論である。

性善説では、悲劇に見舞われた他人を看過できない人の性を挙げ、性悪説では社会から隔絶された人間が、往々にして意固地で悪意に満ちている事を挙げている。 前者は先天性と普遍性を(意図的に?)混同している節が在るし、後者は病理学的に劣悪な環境にある人を挙げて、そのような隔絶された環境で後天的に捻じ曲がる事を無視している。

いずれにせよ、善行を成す意思は誰からも賞賛され、善を成す当人に取っても、実に気持ちが良い物である。 性善説や性悪説の二極論を論じる以前に、基本的に人間に取って善意は有益であるという事だけは念頭に置くべきではないかと思われる。 もっとも、その善意の発露が、見当違いな方向に向いていなければ…の話ではあるが。

関連項目

性悪説


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