人権
人権(じんけん)とは、理念的には、「人間が生まれながらにして持っている、当然に有する権利」をいう。通常、基本的人権と同義。もっとも、現実的には「当然に有する権利」であるとは言い難い。人権が不当に侵害されることは、歴史的にみて、むしろ日常茶飯事であった。このことを受けて、日本国憲法も人権を生来のものとしながらも、その維持に不断の努力を要するとする。
根拠
かつては、人権の根拠は自然法に求められていた。しかし、現在では個人の尊厳(個人主義)に求められることが多い。日本国憲法第13条の「個人の尊厳」は、この意味に解される。 →ロールズ
世界人権宣言
1948年12月10日、国際連合は、世界人権宣言を採択して宣言した。これは、国際社会に於ける人権の基本原則を定義しており、加盟国に対して人権の基準の雛形を提示している。強制力は無いが無視できない宣言である。
日本における人権
日本においては、人権の基本原則は日本国憲法に規定されている。 しかし、刑法において極刑として「死刑」が規定されている点、民意が十分反映されていない日本国政府が制定した法律に基づく規制がある点等を根拠に、世界人権宣言の規定に達していない点があり、不充分であるとする意見が絶えない。中でも法務省は人権擁護局という人権擁護部門を持ちながら、一方で矯正局が管轄する刑務所・拘置所、入国管理局が管轄する入国者収容所などでは職員による被収容者への暴行、劣悪な収容環境などの人権侵害が後を絶たず、実効力のある人権擁護を実現するためには法務省から独立した人権擁護機関を設立するべきだとする意見もある。
外務省の「世界人権宣言」(仮訳文)より
第五条 何人も、拷問又は残虐な、非人道的な若しくは屈辱的な取扱若しくは刑罰を受けることはない。
第二十九条 すべて人は、その人格の自由かつ完全な発展がその中にあってのみ可能である社会に対して義務を負う。 すべて人は、自己の権利及び自由を行使するに当っては、他人の権利及び自由の正当な承認及び尊重を保障すること並びに民主的社会における道徳、公の秩序及び一般の福祉の正当な要求を満たすことをもっぱら目的として法律によって定められた制限にのみ服する。 これらの権利及び自由は、いかなる場合にも、国際連合の目的及び原則に反して行使してはならない。
又、日本の国内法律の整備の基本的な部分は、主に内閣府と法務省が担当しており、法務省の人権擁護局がその中心となっているほか、必要に応じて担当する省庁が法律を整備している。
おおまかな分類
自由権
詳細は、自由権を参照。
社会権
労働権 労働基本権 社会保障を受ける権利 生存権 居住権 文化への権利
関連法令
日本国憲法 人身保護法
関連項目
個人主義 立憲主義 自然法 フランス人権宣言 世界人権宣言 国際人権規約 自由権規約 社会権規約
外部リンク
外務省ホームページ(日本語)-人権- 国際人権ライブラリー(日本弁護士連合会) 法務省人権擁護局