民法
民法(みんぽう)とは、民法典、あるいは私法の一般法を意味する。
定義・概念
民法典を指す意味で用いられるのが一般だが(形式的意義における民法、狭義における民法)、もろもろの法のうちの一定領域を画して、その範囲内のものを「民法」と総称することもある(実質的意義における民法、広義における民法)。以下分けて説明する。
形式的意義における民法(民法典)
いわゆる民法典論争を経て、明治29年4月27日に法律第89号として成立したものが、現行の民法典である。第1編に総則をおき、次いで第2編物権・第3編債権・第4編親族・第5編相続を配す、いわゆるパンデクテン方式を採用している。全1044条。講学上は、1~3編を財産法、4~5編を家族法として扱う。なお、太平洋戦争後、昭和22年12月22日成立の法律第222号「民法の一部を改正する法律」により大改正がなされ、第4編・5編の家族法部分は、形式内容とも昭和22年法律第222号に置き換えられている。そこで、この大改正前の規定を「旧法」「旧規定」、改正後の規定を「新法」「新規定」と呼んで区別することがある。
従来はドイツ民法を手本としたといわれていたが、近年の研究でフランス民法の影響の強さが再認識されつつある。
実質的意義における民法
民法典の中に若干異質な規定(例えば84条のような刑罰規定、414条のような強制執行に関する規定)があること、および、民法典以外にも民法典中の規定と等質ないし極めて近接した性格の事柄を規律対象とする法規範が存在することから、このような概念が立てられる。この場合、「市民生活における市民相互の関係(財産関係、家族関係)を規律する法」「私法の一般法」と表現されるのが一般であり、民法典の諸規定に加え、不動産登記法・戸籍法などの、民法に対して特別法の関係にある諸法もここでいう「民法」に含まれるものとされる。
ただし、いかなる特別法がこの「民法」に含まれるのか、必ずしも明確な基準があるわけではない。そのため、学者によりその説く範囲は異なっている。この概念区分の実益に疑問が呈されることもある。
民法典の構成
“財産法” 第1編 総則(民法総則) 第2編 物権法 第3編 債権法 “家族法” 第4編 親族法 第5編 相続法
関連する法律
特別法 不動産登記法 戸籍法 利息制限法 身元保証ニ関スル法律 借地借家法 農地法 各種財団抵当法 労働法 商法 有限会社法 手形法 小切手法 銀行法 証券取引法
民事手続法 民事訴訟法 民事執行法 民事保全法 破産法 会社更生法 民事再生法
民法に関する用語
相続 賃貸借 詐害行為取消権 制限能力者制度
代表的な民法学者
代表的な民法学者については、民法学者を参照のこと