東京国立博物館
東京国立博物館(とうきょうこくりつはくぶつかん)は、日本と東洋の美術・考古遺物を収集・保管する目的で
独立行政法人国立博物館が運営する
博物館である。
東京都台東区の
上野公園内にある。本館、表慶館、 東洋館、平成館、法隆寺宝物館その他の施設からなる。収蔵品の総数は、約10万9千件であり、国宝91件、重要文化財600件以上を含む。
沿革
明治5年(1872) 日本最初の博物館である文部省博物館が湯島聖堂大成殿(現在の東京都
文京区湯島)に開設された。展示品は、翌明治6年(1873)開催のウィーン
万国博覧会への出品予定品が中心であった。当時の錦絵を見ると、展示品のなかでは名古屋城の金鯱(しゃちほこ)が呼び物だったようである。
明治6年(1873) 文部省博物館は、博覧会事務局に併合され、内山下町(現在の東京都
千代田区、帝国ホテル付近)に移転した。
明治8年(1875) 博覧会事務局はふたたび博物館と改称され、内務省の管轄となった。なお、この当時の博物館は植物、動物の展示も行っていた。博物館の所管官庁は、後に農商務省、さらに宮内省へと変わった。
明治15年(1882) 現在地の上野公園(寛永寺本坊跡)に煉瓦造2階建の本館が完成。イギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計であった(この本館は
関東大震災で大破)。
明治22年(1889) 帝国博物館と改称。この頃から美術系博物館としての性格が強まる。
明治33年(1900) 当時東京・京都・奈良にあった各帝国博物館を帝室博物館と改称。この名称は
昭和22年(1947)まで使用された。
昭和22年(1947) 新憲法施行の日をもって、国立博物館と改称。現在のように「東京国立博物館」と称するようになったのは
昭和27年(1952)からである。所管は宮内省から文部省へ移った。
施設
本館
昭和7年(1932)着工、
昭和12年(1937)に竣工し、翌
昭和13年開館した。設計は公募で、渡辺仁の案が採用された。瓦屋根に寺院のような破風(はふ)を付した、東洋趣味の洋式建築である。内部は、中央階段ホール付近の雄大な空間構成が秀逸である。建物自体が重要文化財に指定されている。展示室は1・2階に計25室あり、日本の絵画、彫刻、工芸、書跡が展示されている。
東洋館 谷口吉郎設計で、
昭和43年(1968)開館。中国、朝鮮半島をはじめ、東南アジア、インド、エジプトなどの美術品を展示している。展示室は10室。
表慶館 明治42年(1909)、東宮(のちの大正天皇)の成婚を祝う目的で開館した。設計は宮廷建築家の片山東熊(かたやまとうくま)。建物は重要文化財に指定されている。展示室は9室あり、長らく考古資料の展示に使われていたが、平成館開館以後は特別展示等に時折使用されるほかは閉鎖されている。
法隆寺宝物館 明治11年(1878)、法隆寺から皇室に献納された宝物300件あまりを保存展示するため、
昭和39年(1964)開館しれた。現在の建物は2代目。
平成館 皇太子(浩宮)成婚を記念して建てられたもので、1階は考古資料展示室と寄贈品展示室、2階は特別展会場となっている。
構内には他に、資料館(図書、写真等の資料を収蔵)、旧因州黒田家表門(重文)、旧十輪院宝蔵(重文)、茶室などがある。
外部リンク
東京国立博物館ウェブサイト