三井文庫別館
三井文庫別館 (みついぶんこべっかん) は、東京都中野区上高田にある、旧財閥三井家伝来品を収蔵展示するための私立美術館である。
旧財閥三井家が所蔵する、膨大な社会経済史料の保存のため、昭和40年(1965)、財団法人三井文庫が設立された。その後昭和60年(1985)に至り、三井家に伝来する貴重な文化財を散逸させず、保存公開するための施設として「三井文庫別館」が開設された。「別館」の称は歴史資料を保管する「本館」に対するものである。
三井家は、本家にあたる総領家を含め11家に分かれているが、三井文庫別館には、おもに北家(総領家)、新町家、室町家伝来の文化財が収蔵されている。
北家(総領家)伝来品は、三井文庫別館開設時に11代当主・旧男爵の三井八郎右衛門(三井高公、1895-1992)から寄贈されたものである。円山応挙が三井家のために描いた『雪松図』、国宝2件を含む刀剣類、藤原定家の日記の一部である「熊野御幸記」、金剛右京家伝来の能面類などが著名である。
新町家伝来品は、同家10代当主・旧男爵の三井高遂(みついたかなる、1896-1986)から寄贈されたもので、火葬墓から出土した墓誌としては最古の年紀をもつ「船氏王後墓誌」(ふなしおうご ぼし)が著名である。
新町家伝来品は平成5年(1993)に寄贈されたもので、日本製の陶磁器としては数少ない国宝のひとつである、志野茶碗「卯花墻」(うのはながき)が著名である。
他に、南家当主・三井高陽(みついたかはる、1900-1983)の収集にかかる、日本有数の切手コレクションも収蔵されている。