日本語の乱れ
日本語の乱れ (にほんごのみだれ) とは、現代の日本語において文法的にも、また表現的にも認められないとする用法の増加をさす言葉。日本語の乱れは近年に始まったことではなく、古くは清少納言も著書『枕草子』の中で若者の日本語の乱れを嘆いている。保守派からは往々にして憂慮される現象だが、革新派からは「言語は変化するのが当然であり、乱れでなく「変化」である」という反対意見がある。
日本語の乱れの例
ら抜き言葉
「見る」のような上一段活用動詞や「食べる」のような下一段活用動詞に「られる(助動詞)」を続ける際に「見れる(見られる)」「食べれる(食べられる)」と、「ら」を略して可能動詞化した言葉。1990年代前半から若年層を中心に口語として広範に用いられるようになったが、 主要な日本語文法に合致しないため、言葉の乱れとされることが多い。
方言として「ら」を略した可能動詞を用いてきた地域もあり、この地域の方言がゆっくり広まったものとも言われている。
この用法が広まった背景には、可能を示す用法として「行かれる」といった表現の使用頻度が下がり、「行ける」といった表現が用いられることが増えた(こちらは変化した時期がもっと古いためか言葉の乱れとは一般にはみなされない)こと、文部省教育でほとんど政策的に作られたといってよい尊敬としての「られる」が非常に広まったことなどが挙げられる。 これら受け身や尊敬の意と可能の意との区別が容易になる上、単語として短いなどの理由から、合理化という言語の進化であると、肯定する人も少なくない。
近年の用法では、三音以下の短い言葉の場合に「ら」を略することが多いが、 方言としては、四音以上の「答えれる(答えられる)」も用いられる。
例: 見れる (見られる) 食べれる (食べられる) 起きれる (起きられる) 寝れる (寝られる) 来れる (来られる)
さ入れ言葉
使役動詞に本来不要な「さ」をいれる言葉。敬語(特に謙譲語)に不慣れな人が、過剰に敬意表現を並べてしまうために使われることが多い。例: やらさせていただきます。(正:やらせていただきます、または単に させていただきます) 行かさせていただきます。(正:行かせていただきます)