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怪盗 セイント・テール

怪盗 セイント・テール』(かいとう せいんと・てーる)は、立川恵作の少女漫画。同氏の代表作である。

1994年10月号から1995年1月号まで講談社なかよし』誌にて短期連載された。この短期連載時の好評を受け、1995年3月号より連載を再開し、人気を博す。立川恵を1990年代以降のなかよし看板作家にまで押し上げた出世作。1996年12月号にて連載終了。(うち11月号・12月号は番外編ストーリーを収録しているため、連載本編の終了は1996年10月号となる)講談社『KCなかよし』より単行本刊行。全7巻。(うち7巻目は番外ストーリーを収録した特別編)

また、同作品を原作にして製作され、1995年10月から1996年9月までテレビ朝日/ABC系列放送網で全国放映されたテレビアニメのタイトルでもある。(バンダイビジュアルよりDVD-BOXが発売。1と2の2パックがあり、4枚ずつ計8枚。全43話)

他にアニメと同様、同作品を原作に制作されたセガ主催のファミリーミュージカルやトミー作成のセガサターンゲームギア用ゲームのタイトルでもある。

また、各国語版に翻訳出版されて人気を博していた。特に代表的なのが韓国。先方では『天使少女ネティー』のタイトルでアニメ放映もされた。他の翻訳出版地域は、北米域・台湾・香港・シンガポール・タイ。

あらすじ

聖ポーリア学院(セント・ポーリアがくいん)に通う羽丘芽美(はねおか・めいみ)はマジシャンを父に持つ中学2年生。しかし夜になると自らが住む聖華市に出没する怪盗、セイント・テールとなる。セイント・テールは巧妙な詐欺窃盗で巻き上げられた金品を盗み、本来の持ち主の下へと戻す『奪還』を目的とする義賊。学院礼拝堂の見習いシスターにして、情報アシスト役のパートナーでもある、同級生の深森聖良(みもり・せいら)と共に、犯罪被害に逢った『迷える子羊』たちの救済に走っている。警察さえ手玉に取るセイント・テールを追うのは、これまた同級生の天才少年、飛鳥大貴(あすか・だいき)。彼は聖華市警察に勤務する飛鳥友貴(あすか・ともき)刑事の息子で『アスカJr.(あすか・じゅにあ)』と呼ばれる、市長より特命を受けた『セイント・テール 専任捜査官』なのだ。最初は生意気な同級生の大貴に怒り心頭の芽美だったが、その思いはやがて微妙なものへと変化していき、徐々に大貴がセイント・テールを追う真摯さに心惹かれていき、ついには大貴に自分の正体が知られることを恐れるまでになる。『怪盗と探偵の関係』と『恋愛』のメソッドを『少女漫画』という舞台で巧妙に組み合わせた、この時期のなかよしが送り出した傑作の一つ。

アニメ

原作の評価と比較して、アニメ版の評価は案外と低い場合が多い。
元々魔法陣グルグル(原作:衛藤ヒロユキ)の終了を受けて作られた後番組でありながら、テイストが全く違う(RPGパロと少女漫画)ために、そちら側のファンからは非難が絶えなかったと聞く。
(また、当時のアニメファンの大多数がそういった人々で構成されていたために、アニメ版のセイント・テールに下された当時の評価は、不当に低い場合すらある。よく言われるのは「単なるお子ちゃま向けアニメ」という理由による低評価だが、これは『テレビアニメ』自体や原作漫画の『本来の対象』を考えれば、そうであって当たり前の話であり、低い評価を下す理由にはならない)

一方で原作側のファンも、アニメ側とのテイストの相違が目立った(原作の主眼は『恋愛もの』に置かれていたが、アニメ版の主眼は『怪盗もの』と『恋愛もの』をふらふらとし、一定しなかった)ため「原作と比べると見劣りする」との評価を下す者もいる。
アニメ版の主眼の不一致はある意味当然で、コレをメインで作っていたのは東京ムービー(現トムス・エンタテイメント)である。
古くはルパン三世から現在は名探偵コナンまで、結構本格的な怪盗・探偵ものを手がけてきた会社なのだ。
本来ならば歓迎すべき製作会社選びなのだが『怪盗 セイント・テール』ではこれがアダとなってしまった。
ルパン三世やキャッツ・アイで培われた『怪盗もの』としてのノウハウを、テイストの違いを理解できずにそのまま『セイント・テール』に流用してしまったため、このような事態が起きたと考えられる。

されど、それは原作と比較して見た場合。
そうでなく、ただ単体でアニメとしてみた場合、そう悪い出来ではないはずである。
なぜなら、だからこそアニメから原作に触れていったファンも多く、そのファンの中にはずっと立川恵を支援すると公言する者もいる。
それはやはり、アニメ版『テール』自体に原作を買わせるほどのパワーがあるからであろうと思う。
そういう意味では製作側の意図はある程度は成功しているのではないかと思わないでもない。

外部リンク

Satellite-M 作者(立川恵)運営の公式サイト

記事における作品内容暴露(ネタバレ)の警告

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キャラクター & キャスト

『怪盗 セイント・テール』のキャストは、放映当時でも考えられないほど豪華なラインナップだった。

主人公

羽丘芽美(はねおか めいみ)/怪盗 セイント・テール……CV:桜井智
聖ポーリア学院・中等部2年A組に在籍する、活発な女の子。体育が得意で、苦手な科目は数学。トカゲも大の苦手。
実は遠視で授業中はメガネをかけているという設定があった(原作漫画・短期連載時のみの設定)。アニメ版と原作長期連載時には、その設定はものの見事に削られている。
夜になると『怪盗 セイント・テール』となり、迷える子羊たちを救っていく。
飛鳥大貴(アスカJr.)とは、口を開けば舌戦になる、ケンカ友達のようなものだったが……?

深森聖良(みもり せいら)……CV:井上喜久子
聖ポーリア学院・中等部2年A組に在籍する、おっとり天然系の女の子。放課後は学院の礼拝堂で懺悔や相談を受け付ける、見習いシスターとして奉仕活動をしている。セイント・テールが救おうとする『迷える子羊』は、みんな聖良に相談や懺悔を行った人たち。一見すると『お嬢様』なカンジが否めない娘なのだが、実は鬼神の如き情報収集能力を持っている。聖華市の隅から隅まで、彼女に判らない事など存在しないのではないかと思わせるほどの情報網である。それだけでなく、必要とあらば芽美と共に現場に乗り込み、セイント・テールのサポートも行う。
家伝の怪しい香水を調合するのが趣味。(原作漫画版のみ)
公私心身共に芽美をしっかりと支える良き大親友である。

飛鳥大貴(あすか だいき)/アスカJr.(あすか ジュニア)……CV:岡野浩介
聖ポーリア学院・中等部2年A組に在籍する天才少年。常に学年首席の成績を維持する頭の良さを誇るが、それと思わせない気さくさも併せ持つ。というか、彼の場合は子どもっぽさと言った方が正解か。彼の頭脳は折り紙つきで、セイント・テールに関わる前にも、警察に協力して事件を解決した事がある。(原作漫画版の設定)当初は興味と正義感からセイント・テールを一般市民の立場から追っていた。だが、その才能と情熱を市長に認められ『セイント・テール 専任捜査官』の権限を与えられる。お互いの『セイント・テール』に対する立場の相違から、芽美とはよく舌戦を繰り広げることになる。体力や運動神経は皆無に等しく、猪突猛進型。咄嗟の事への反応が鈍いため、それが原因となり、毎回セイント・テールを取り逃がすことになる。聖華市警察に勤務する、飛鳥友貴刑事の息子。それ故に『アスカJr.』というアダ名を持つ。

レギュラーキャラクター

ルビィ……CV:こおろぎさとみ
芽美が飼っているペットのハリネズミ。頭にセイント・テールとお揃いの黒いリボンをして「きゅっ」と可愛い声で鳴く。
原作漫画では長期連載中期初め頃の通算第11話より登場。ところがアニメではこの話を放映第2回の第3話として(放映第1回はスペシャルとして2話同時放映)作った。そのために登場人物の心的なつながりがちぐはぐになるという、視聴者側としては非常に困った現象が起きる。理由はもちろんキャラ商品(ぬいぐるみ)発売における兼ね合いのためと考えられる。

高宮リナ(たかみや リナ)……CV:永島由子
アスカJr.に想いを寄せる、芽美の恋敵。芽美たちのクラスにやってきた転校生。性格は勝気で強気で男勝り。自分の感情を隠そうとしない意味では、体当たりで素直な少女。
ただその性格が災いし、アニメ放映・原作連載中ファンの間では『ワガママ娘』として不評だった。
原作漫画の長期連載開始第2話(通算第6話)より登場。聖華市長の姪。正義感も強く、将来の夢は婦人警官。時折カゲキな手段を講じる事があり、登場2話目(通算第7話)ではランチャーによる催涙弾を使用。そのためファンの間で「実は武器マニア」との呼び声も高い。

佐渡真人(さわたり まなと)……CV:森川智之
新聞部に所属する芽美たちのクラスメート。スクープと捏造を好む困ったパパラッチ少年。
初登場時(原作通算第12話)セイント・テールに酷い目に遭わされたため、セイント・テールを目の敵にしている。
セイント・テールの絡みで新聞部の活動を見学した芽美に好意を持ち、以来コトある毎にアタックする。
一応アスカJr.側の恋敵。アスカJr.が自分より話題になることが多いため、彼にあまり良い印象を抱いていない。
女子を前にすると笑顔を絶やさぬ好少年に性格がチェンジするため、女子からの人気は高い。しかし本来の性格はキザな陰謀屋であり、クラスにはそれを知る者も多かったりする。

恭子 (きょうこ)……CV:岩男潤子
芽美の友人でクラスメート。一見おっとりしているのだが、実は噂話が好きな姦し娘。と同時に、見かけどおりの夢見たり恋したりな、乙女チックな一面も持ち合わせている。後述の涼子と共に噂話コンビ『Noiseな2人』を構成している。『Noiseな2人』のブレーキ役だが、イマイチ役目を果たしきれておらず、逆にアクセルと化す事も多々ある。
苗字不明。

涼子 (りょうこ)……CV:こおろぎさとみ
芽美の友人でクラスメート。家が造園屋(原作設定)の活発な女の子。
多少強気でコギャル言葉(チョベリバ、チョベリグなど)を連発する。
やっぱり噂話が好きで、前述の恭子と共に『Noiseな2人』を構成。
『Noiseな2人』のアクセル役。どこまでも暴走するが、相方の恭子が逆に暴走すると、仕方なくブレーキに回る事も。
やはり苗字は不明。

千葉 (ちば)……CV:千葉一伸
アスカJr.の友人でクラスメート。
名前は不明。
後述の靖広とアスカJr.と合わせて、いわゆる『3バカ』トリオとして取り上げられる。
前述の『Noiseな2人』と違い、影が薄いトコロが悔やまれる。

靖広 (やすひろ)……CV:高戸靖広
アスカJr.の友人でクラスメート。
苗字は不明。
前述の千葉とアスカJr.と合わせて、いわゆる『3バカ』トリオとして取り上げられる。
佐渡と合わせて『バカ四天王』かと思われがちだが、彼らが男子からの評判がすこぶる悪い佐渡と組むことはない。

羽丘源一郎 (はねおか げんいちろう)……CV:井上和彦
芽美の父親で、今をときめく一流マジシャン。
マジックのみできちんと生計を立てられる(しかも家まで建ててる)事から、かなりの売れっ子と推察できる。
修行時代に映美と出会い、結婚して芽美が産まれた。
とても温厚で優しく、妻子溺愛のおっとりパパである。

羽丘映美 (はねおか えいみ)……CV:榎本智恵子
芽美の母親で専業主婦。時折、源一郎を手伝うこともある。
実は若い頃に『怪盗ルシファー』として活躍し、追い詰められて逃げ込んだ先が若き日の源一郎が住むアパートだった。
以来、つきあいが始まり、怪盗を引退することになる。
ちなみに娘が怪盗をやっていることを、両親は知らない。

飛鳥友貴 (あすか ともき)……CV:大塚明夫
大貴(アスカJr.)の父親。聖華市警に勤務する刑事。
職務上セイント・テールを追っているが、それに関連して暴かれる悪事の犯人を逮捕することが多い。
潜入捜査が得意で、いろんな職業の人間に化けることがある。
息子に『ダメ刑事』呼ばわりされる頼りない父親だが、その実かなり鋭い考えと行動力を持つ、名刑事である。
実は若き頃に『怪盗ルシファー(映美)』を追いかけていたという、奇妙な因縁がある。

サブ キャラクター

森中秀雄 (もりなか ひでお)……CV:中村秀利  聖華市の市長。リナのおじ。
 大貴に『セイント・テール 専任捜査官』の権限を与えた人物。
 本来、市の支配下には無い警察組織をも動かせることから、県か霞ヶ関に太いパイプがあるものと考えられる。
 リナの願いで彼女を大貴の助手につける事から、姪には存外と甘い人物であることが伺える。

シスター……CV:野中民美代  芽美たち2年A組のクラス担任。
 クセモノ揃いの生徒に囲まれて心の休まる暇もない人。




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