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仏舎利

仏舎利ぶっしゃり)とは、入滅した釈迦が荼毘に付された際の遺骨及び棺、荼毘祭壇の灰塵を指す。

「舎利」は「肉体」を意味するサンスクリットの単語シャリーラ(zariira शरीर)の音写。

釈迦入滅の地クシナガラの統治部族マウラ族は当初仏舎利の専有を表明し、仏教を国教とする周辺国との間に仏舎利を巡って争いが発生する事態となったが、結果として8等分され、周辺内外の8か所の寺院に奉納された。

200年の後、インドの敬虔な仏教徒であったアショカ王はインド統一を果たした後、全国8個所に奉納されていた仏舎利のうち7か所の仏舎利を発掘し、遺骨は細かく粉砕しひと粒ひと粒に分け、灰塵は微量づつに小分けする作業を行って、最終的に国内8万余の膨大な寺院に再配布を実施した。

更に周辺国の仏教寺院にも仏舎利は分配され、その多くはタイ王国へ渡ることになる。

仏教が後年に伝来する中国では、多くの僧が仏舎利の奉納されたインドやタイに赴き、仏舎利の収められたストゥーパ(仏舎利を納骨する円すい形の仏塔。日本の卒塔婆のモデルであり語源である)の前で供養した宝石類を「仏舎利の代替品」として持ち帰り、それを自寺の仏塔に納めた。この宝石を仏舎利の代用として奉納する手法は古くから日本でも行われてきた。

仏舎利はこのように、釈迦の遺骨・灰塵である真性の仏舎利のほか、宝石等による代替仏舎利が、時を経るごとに混乱して真・代いずれが何処の寺院に奉納されているのかが不明瞭になっている。そのため後年スリランカ政府が実態を調査し、回収可能なものは回収するなどして管理している。

日本の寺院には、明治33年に始まり、以後現在に至るまで数度にわたりスリランカ政府より公式に仏舎利の奉戴があったほか、タイ等の古名刹寺院(ごく初期に仏教の伝来と共に真性の仏舎利が奉納された可能性のある寺院)より贈与された寺院がわずかにあるのみで、多くの新宗教等が吹聴している「仏舎利を奉戴した」という事例の多くは、もともと真性仏舎利を保持していなかった国外の寺院等から「金銭で購入した代替品」であることが多い。

仏舎利については不可思議な伝承が多く、 • 「仏舎利を奉戴するに相応しくない者が持てば消滅する」 • 「仏舎利奉戴に相応しい者が持てば数も増え、大きくなったり、変色したりする」
といった、信心の深さによって変化が現れると言われる(この伝承が、宗教団体法の華三法行を主催した福永法源が「真性仏舎利を奉戴した後、超能力で100個に増えた」という根拠になったことからも分かるように、「仏舎利が増えるならビジネスになる」という悪智慧の温床にもなってしまっている)。

いずれにしても現在スリランカ政府は「仏舎利は金銭(布施)による取引で贈与することはなく、奉戴するに相応しい寺院団体を審査のうえで選出し、贈与している」のが実態である。

諸行無常を旨とする仏教にとって、仏舎利を過度に崇拝崇敬することは奇妙なことであろう。

関連項目

覚王山日泰寺



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