石油
石油(せきゆ)は、鉱物の一種で、炭化水素を主成分とする様々な物質が混じる液状の油で、精製される前のものを特に原油という。石油は、広義には原油を原料として製造された燃料や石油化学製品のことも指し、日常生活では灯油を「石油」と呼ぶことも多い。
石油の誕生
古生代から中生代にかけてのプランクトンの死骸が海底に堆積し、熱や圧力によって変成してできたものであると考えられている。このため、石炭とともに化石燃料とも呼ばれる。
石油の歴史
19世紀まで
地下から湧く燃える水の存在は、古代から各地で知られていた。産地で燃料や照明に用いた例も多い。17世紀にルーマニア産の石油が灯油用に用いられており、品質の点で他の油より良いとされていた。しかし、大量生産はずっと後のことであった。油井の出現が、石油生産の一大画期をなした。エドウィン・ドレークが1859年に採掘を始めたのが世界最初の油井と言われる。が、別のところでもっと早くあったとする説もある。19世紀後半には、アメリカ合衆国、ルーマニア、ロシアのコーカサス地方が石油の産地であった。
第二次世界大戦まで
19世紀から20世紀半ばにかけて、生産だけでなく、消費側にも石油普及をうながす技術革新が続いた。内燃機関での利用である。19世紀末の自動車の商業実用化、20世紀初めの飛行機の発明は、ガソリンエンジンと切り離しては考えられない。船舶も重油を汽缶(ボイラー)の燃料にするようになった。石油自体は珍しくないが、大量生産できる油田は少なく、発見が困難であったため、石油産地は地理的に偏った。戦車、軍用機、軍艦などの燃料でもあったことから、20世紀半ばから後半にかけて、石油は死活的な戦略資源となった。
20世紀前半には、ベネズエラやインドネシアが石油の輸出地に加わった。
第二次世界大戦後
第二次大戦後、石油の新たな用途として、既に戦前に登場した化学繊維やプラスチックが、あらゆる工業製品の素材として利用されるようになった。また、発電所の燃料としても石油が利用された。戦後しばらくして、中東に大規模な油田が発見された。中東は優れた油田が多いだけでなく、人口が少なく現地消費量が限られているため、今日まで世界最大の石油輸出地域となっている。
石油の探査には莫大な経費と高い技術が必要となるが、成功時の見返りもまた莫大である。必然的に石油産業では企業の巨大化が進んだ。独自に採掘する技術と資本を持たない国では、巨大資本を持った欧米の少数の石油会社に独占採掘権を売り渡した。これによって石油開発の集中化はさらに進み、石油メジャーと言われる巨大な多国籍企業が誕生する。
しかし1970年代に資源ナショナリズムが強まると、石油を国有化する国が相次いだ。1973年から1974年には、第四次中東戦争でアラブ石油輸出国機構がイスラエル支持国への石油輸出を削減し、オイルショックと世界的な不況をもたらした。
他にも世界各地で石油が採掘されるようになると、石油の戦略性は低下していった。石油の重要性は低下していないが、供給はかつてほど脆弱ではない。価格変動が景気にどの程度の影響を与えるかという程度になっている。
石油化学製品
ガソリン - 灯油 - 軽油 - 重油 - アスファルト 化学繊維 - 合成樹脂 - 合成洗剤
関連項目
化石燃料 - 天然ガス - 液化石油ガス 古生物 石油化学 石油産業 オイルマネー
主な産油国
(50音順) アゼルバイジャン - アメリカ合衆国 - アルジェリア - アラブ首長国連邦 - アルゼンチン - アルバニア - アンゴラ イエメン - イギリス - イラク - イラン - インド - インドネシア ウズベキスタン エクアドル - エジプト オーストリア - オマーン - オーストラリア カザフスタン - カタール - カナダ - ガボン キルギスタン グアテマラ - クウェート - クロアチア コロンビア - コンゴ - コンゴ民主共和国
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マレーシア - ミャンマー - メキシコ リビア - ルーマニア - ロシア
外部リンク
[ http://www.jpca.or.jp/index.html 石油化学工業会] 石油化学用語辞典あり