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規制緩和

規制緩和 (きせいかんわ、英 deregulation) とは経済学や公共政策などの文脈で、ある産業や事業に対する政府規制を縮小することを指す。市場主導型の産業のあり方が望ましいと考えられる際にとられる基本的な政策手段のひとつ。同様の目的を達成するための政策に、公営の事業を私企業による事業に転換する民営化、貿易や市場参入にまつわる規制の緩和である自由化などがある。(規制緩和と自由化は重複部分の多い概念である。)

また、政府と私企業の共同事業である第3セクター方式の導入は、全国レベルの産業政策としては余り用いられないが、民間活力の導入のための政策手段である点では共通しており、地元の特定産業を政府が独占せずに市場を確保したり民間企業を育成したりするための手段としてとられることがある。

もともとの英語 deregulation は本来、規制「緩和」ではなく規制撤廃の意味が強い言葉であるが、規制の完全な撤廃に反対する官僚が意図的に意味をずらして翻訳したため、そのまま日本国内に広まったと言われている。

規制は安全基準、技術規格、所有、事業範囲、など企業活動の様々な側面を扱うものであるため、規制緩和の形も様々である。

日本では官僚組織の非効率性が経済成長を阻害しているという議論がここ30年ほど盛んに行われており、規制緩和や自由化を唱える声は多い。

世界的には、金融航空電話電力ガス、などのいわゆるネットワーク産業の自由化、規制緩和は先進国でも途上国でも重要な検討課題になっている。世界貿易機構(WTO)や国際通貨基金(IMF)などそうした動きを積極的に支持する国際的な組織も存在している。

と同時にカリフォルニア電力危機アジア通貨危機に見られるように、規制緩和や自由市場が経済に大きな損害を与えることもある。一般に、消費者や生産性の低い産業部門、労働者などはこうした政策の結果様々な保護を失うことになる場合が多い。グローバライゼーションへの反対運動をはじめ、規制緩和政策や市場主導の経済政策に批判的な勢力のいる所以である。

更に困難な点は、政府が介入をしなくなることが必ずしも市場競争を強化することにつながらないことだ。規制緩和の結果、市場が一部企業による独占、寡占などの状態に陥り、それが不当に高い価格や低い生産性、あるいは技術革新の停滞などを招くと考える専門家もいる。その一方で、ある種の産業については、国内に競争力のある企業を育てることが国益にかなうと考えられる場合もあるため、そのような寡占化を放置するのが望ましいとする論などもある。

一般に、どのような場面でどのように規制緩和が行われるべきであるかについての実践的な指針は、体系的な形では存在せず、政策は過去の事例研究を通して形成されるのが普通である。




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