陽明学
陽明学(ようめいがく)とは、中国の明のときに、王陽明がおこした学問で儒教の一派。心即理、知行合一、致良知の言葉に思想が凝縮されている。封建時代の混乱時期に生まれた朱子学は秩序を志向する。体制を形作る治世者に好まれた。逆に陽明学は秩序期に体制を反発する者が好む場合が多かった。自己の正義感に囚われて革命運動に呈する者も陽明学徒に多い。ただし、これは陽明学を学ぶと革命志向になるのか、元々革命志向な者が陽明学に吸い寄せられたのか、意見の別れる所である。
そもそも陽明学の起こりは、朱子による性善説の解釈と、陸象山の性善説の解釈の 違いから起こるものであり、王陽明はそれを陸象山の考え(これを心即理説という)を引き継ぎ 発展さてたものである。
幕末での陽明学の信奉者として、吉田松陰、高杉晋作、西郷隆盛、河井継之助、佐久間象山が歴史上おり、革命運動に呈する者が多かったのは事実である。一方、陽明学の造詣の深さで、佐久間象山と対比される備中松山藩の山田方谷(儒者)は、瀕死の藩財政を見事、建て直した。それは、現在の企業再生の手法がそのまま使える内容であり、近年、その功績が見直しされてきた。
陽明学は、致良知の言葉から、自らの心に問いて、自らの心が納得できるように、良知を致せ と説いている。また、知行合一の言葉から、実践を重視することを説いている。よって、自らの心の持ちようにより革命運動に呈しやすい面があるという意見がある。
なお、現在に置いては皮肉なことに、陽明学は、ビジネス書の分野で、企業の忠誠心を養う人間学なるものベースとして扱われている。すなわち革命的要素は失われ、体制派の秩序思想となった。
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