西武秩父線
西武秩父線(せいぶちちぶせん)は、吾野駅(埼玉県飯能市)~西武秩父駅(埼玉県秩父市)間を結ぶ西武鉄道が運営する鉄道路線である。西武鉄道の秩父線ではなく、「西武秩父線」という路線名である。武甲山から産出する石灰石を原料とするセメントの輸送と沿線の観光開発を目的に建設された路線である。正丸-芦ヶ久保間で正丸峠を越える山岳路線で、同区間に存在する正丸トンネル(延長4811m)は、山岳トンネルとしては、建設当時民鉄最長であった。
路線データ
路線距離(営業キロ):19.0km 軌間:1067mm 駅数:6駅(起終点駅含む) 複線区間:全線単線 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式) 橋梁:計35ヶ所 (1960.26m) 橋梁21ヶ所 (1,565.51m) 高架橋1ヶ所 (307.73m) 架道橋13ヶ所 (87.02m) 隧道:計16ヶ所 (7,749.78m) 正丸隧道 (4,811.42m)- 内複線断面 (459m)
- 着工 1967年(昭和42年)7月19日
- 貫通 1969年(昭和44年)1月29日
- 完成 1969年(昭和44年)5月31日
- 建設費(総工費):約80億円
歴史
戦前に吾野まで達していた池袋線を1969年に武州鉄道との競合の末、延長したものである。西武秩父線の開業により、西武鉄道では従来にない列車の運行を開始した。
開業と同時に専用車両(5000系「レッドアロー」)を投入し、池袋-西武秩父間で全席指定の有料特急の運行を開始した。貨物輸送においても東横瀬(貨)-池袋・国分寺・高麗間で最大1000tの重量貨物列車が設定された。そのため、国鉄EF60形に準じた民鉄最大のE851形電気機関車が新製投入されたが、1996年の貨物輸送終了とともにその役目を終えている。
1969年10月14日 吾野-西武秩父間(19.0km)開業 1989年4月1日 秩父鉄道秩父本線との連絡線開設。乗り入れ開始 1996年3月28日 新秋津-東横瀬(貨)間の貨物輸送廃止
運転
運転系統としては、完全に池袋線と一体であり、有料特急は池袋駅から、各駅停車は飯能駅から運転されている。また、西武秩父駅構内に設けられた秩父鉄道との連絡線を介して秩父鉄道秩父本線の寄居駅、三峰口駅まで直通運転を行っている。併結運転される寄居・三峰口行きの列車は、連絡線の配線の関係で西武秩父駅の一つ手前の横瀬駅で分割されて続行運転となり、寄居行きは西武秩父駅に入らず直接秩父鉄道御花畑駅へ乗り入れ、三峰口行きは西武秩父駅で向きを変え秩父鉄道に乗り入れるという、特殊な運行形態をとる。
列車種別
西武池袋線・秩父線停車駅を参照。 特急おくちちぶ号:池袋~西武秩父間を運行する有料特急 停車駅:池袋 - 所沢 - 飯能 - 横瀬 - 西武秩父 (巾着田の曼珠沙華が見頃を迎えると高麗駅に停車することがある) 使用車両:10000系(愛称「ニューレッドアロー」) 特急ちちぶ号:池袋・所沢~西武秩父間を運行する有料特急 停車駅:池袋 - 所沢 - 入間市 - 飯能 - 横瀬 - 西武秩父 使用車両:10000系(愛称「ニューレッドアロー」) 各駅停車:飯能~西武秩父間を運行。一部は秩父鉄道へ乗り入れ。