酸性雨
酸性雨(さんせいう)とは、環境問題の一つとして問題視される現象で、大気汚染により降る酸性の雨、雪等を指す。酸性の霧は酸性霧と呼ぶことがある。
定義
狭義にはpH 5.6未満の雨・雪のことを酸性雨と呼ぶことがあるが、広くはこれに霧や粉じん、ガス状物質などを含め、地表を酸性にする上空からの酸性降下現象を含めて考える。雨や雪、霧などの湿性降下物と、粉じんやガス状物質の乾性降下物を合わせて酸性降下物と呼ぶ。pH の絶対値ではなく、人為的な影響が加えられる前と比較して雨等のpHが酸性側にシフトする現象である。通常の雨はやや酸性である。中性にはならないのは、雨が純粋な水ではなく大気中に僅かに含まれる二酸化炭素や火山活動により生じた硫黄酸化物などが自然に溶け込むためである。 近年、pHが低い(酸性が強い)雨がしばしば観測されるようになり、酸性雨として問題視されるようになった。日本で観測される雨の平均的なpHは4.8 程度であり、大気中の二酸化炭素だけが水に溶けたときのpHが5.6であることと比較すると酸性となっていることがわかる。
原因
酸性雨の原因は化石燃料の燃焼等により発生する硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、塩化水素(HCl)とされている。これらが大気中の水や酸素と反応することによって硫酸や硝酸、塩酸などの強酸が生じ、雨を通常よりも強い酸性にする。
影響
湖沼を酸性化し、魚類の生息を脅かす 土壌を酸性化し、植物に有害なアルミニウムイオンを溶け出させる ヨーロッパ・北米を中心に森林を枯らしている(ドイツのシュバルツバルトが酸性雨被害の深刻な森として有名である) 屋外にある銅像や歴史的建造物を溶かすなど、文化財に被害を与えている
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