酸素
酸素(さんそ,氧)は原子番号 8、元素記号 O の元素。地球の大気中だけでなく、宇宙のどこにでも広く存在している。熱力学的に不安定ではあるが、地球上では嫌気性菌や地表の植物の光合成によって生成され、大気に酸素分子として、地殻中に酸化物として多量に含まれている
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| 一般特性 | |||||||||||||||||||||||||
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| 名称, 記号, 番号 | 酸素, O, 8 | ||||||||||||||||||||||||
| 分類 | 非金属 | ||||||||||||||||||||||||
| 族, 周期, ブロック | 16 (VIA), 2 , p | ||||||||||||||||||||||||
| 密度, 硬度 | 1.429 kg/m3(273K), 不明 | ||||||||||||||||||||||||
| 色 | 無色 | ||||||||||||||||||||||||
| 原子特性 | |||||||||||||||||||||||||
| 原子量 | 15.9994 amu | ||||||||||||||||||||||||
| 原子半径 (計算値) | 60 (48) pm | ||||||||||||||||||||||||
| 共有結合半径 | 73 pm | ||||||||||||||||||||||||
| VDW半径 | 152 pm | ||||||||||||||||||||||||
| 電子配置 | [He]22s22p4 | ||||||||||||||||||||||||
| 電子殻 | 2, 6 | ||||||||||||||||||||||||
| 酸化数 (酸化物) | -2, -1(中性) | ||||||||||||||||||||||||
| 結晶構造 | 六方晶 | ||||||||||||||||||||||||
| 物理特性 | |||||||||||||||||||||||||
| 相 | 気体(常磁性体) | ||||||||||||||||||||||||
| 融点 | 50.35 K (-368.77 °F) | ||||||||||||||||||||||||
| 沸点 | 90.18 K (-297.08 °F) | ||||||||||||||||||||||||
| モル体積 | 17.36 ×10;10-3 m3/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 気化熱 | 3.4099 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 融解熱 | 0.22259 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 蒸気圧 | データなし | ||||||||||||||||||||||||
| 音速 (293 K) | 317.5 m/s | ||||||||||||||||||||||||
| その他 | |||||||||||||||||||||||||
| クラーク数 | 49.5 % | ||||||||||||||||||||||||
| 電気陰性度 | 3.44(ポーリング) | ||||||||||||||||||||||||
| 比熱容量 | 920 J/(kg*K) | ||||||||||||||||||||||||
| 導電率 | データなし | ||||||||||||||||||||||||
| 熱伝導率 | 0.02674 W/(m*K) | ||||||||||||||||||||||||
| 第1ION化エネルギー | 1313.9 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 第2ION化エネルギー | 3388.3 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 第3ION化エネルギー | 5300.5 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| 第4ION化エネルギー | 7469.2 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||
| (比較的)安定同位体 | |||||||||||||||||||||||||
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| 注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下。 | |||||||||||||||||||||||||
特徴
標準状態では酸素は2原子分子 O2 が気体として存在する。酸素は空気の重要な構成物であり、植物の光合成で作られ、動物の呼吸によって消費される。-183℃で液体酸素となり、-218.9℃で固体酸素となる。ともにライトブルーの色をしている。酸素分子は不対電子を持つため、いずれも常磁性体である。液体酸素は通常、液体空気を蒸留して得られる。
用途
酸素は酸化剤としてよく用いられ、フッ素とのみおおきな電気陰性を示す。液体酸素はロケット推進用の酸化剤として用いられている。呼吸に不可欠な元素であるため、医療分野での酸素吸入などにも使われている。飛行機や高山に登るときにも酸素ボンベや、酸素放出装置が使われている。溶接や鉄鋼の製造工程中やメタノールの製造に使用されている。酸素を吸入すると幸福感を得られる効果があることから、近年まで麻薬としての使用もされてきている。亜酸化窒素(N2O)は笑気ガスなどと呼ばれ、19世紀から鎮痛剤の代わりにも使われていた。
歴史
酸素はスウェーデンの薬剤師、カール・ウィルヘルム・シェーレによって1771年に発見された。しかしこの発見はその場で気付いた物ではなく、その後1774年にジョゼフ・プリーストリーがそれとは独立して発見した後に広く知られるようになった。酸素の名称 (英 Oxygen) はギリシャ語の oxys(酸)と gennan (生む)からきている。命名は1774年、アントワーヌ・ラボアジエによるものである。
存在と原材料
酸素は地球の地殻に最も多く含まれている元素であり、その比率はおよそ 46.7% である。また、地球上の酸素の 87% は水として海にあり、20% が 02 または オゾン (O3) の形で大気中に存在している。また酸化金属、珪酸塩 (SiO44-) 、炭酸塩 (CO32-) などの形で、岩石中に存在している。(クラーク数は第1位)氷は地球以外の惑星や、彗星、小惑星などにもみられる。火星の極にある氷は二酸化炭素が凍ったものである。酸素の化合物は宇宙に広く存在し、酸素のスペクトルが含まれる恒星も存在している。恒星も酸素なしでは光ることが出来ない。
化合物
酸素は、その電気陰性度によってほとんどあらゆる元素と化学結合をする。(酸化作用という言葉も酸素から生まれた物である)酸素と結合しない物質はいくつかの希ガス元素だけである。いくつか酸素の化合物を挙げる。 水 (H2O) 二酸化炭素 (CO2) アルコール (R-OH) アルデヒド (R-CHO) カルボン酸 (R-COOH) 酸素基(?)を持つ物では 塩素酸塩 (CIO3-) 過塩素酸塩 (CIO4-) クロム酸塩 (CrO42-) 重クロム酸塩 (Cr2O72-) 過マンガン酸塩 (MnO4-) 硝酸塩 (NO3-) などが強力な酸化作用を持つ。金属の中でも、鉄などは酸化して安定した酸化鉄 (Fe2O3) となる。オゾン (O3) は静電気の発生で生じる酸素分子である。2重酸素 (02)2 は液体酸素の中で見つかったあまりない酸素分子である。エポキシドとエーテルのなかで酸素は3つの原子からなるリング状の構造の一部になっている。近年では高温超伝導材料として銅酸化物が盛んに研究されている。
同位体
酸素には3種類の安定同位体が知られており、10の放射性同位体が知られている。放射性同位体はいずれも半減期3分未満となっている。